
小論文の接続詞一覧|使える言葉と使ってはいけない表現を解説
総合型選抜の小論文では、内容そのものだけでなく、文章のつながりが自然かどうかも見られています。
そのときに重要になるのが「接続詞」です。
「しかし」「だから」「なので」などは普段よく使う言葉ですが、小論文では使いやすいものと、避けたほうがよいものがあります。
言いたいことが正しくても、接続詞の選び方が軽すぎたり話し言葉っぽかったりすると、文章全体が幼く見えてしまうこともあります。
この記事では、次のことが分かります。
- 小論文で接続詞が重要な理由
- 小論文で使いやすい接続詞とその使い方
- 「だから」「なので」「でも」が避けられやすい理由
- 接続詞を自然に使うためのコツ
- 接続詞の使い方を練習する方法
小論文を書くときに「何となく」で接続詞を入れている人は、ここで一度整理しておきましょう。
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小論文では接続詞がなぜ重要なのか
小論文は、思いついたことを並べる文章ではありません。
自分の主張とその理由を、読み手に分かる順番で伝える文章です。
そのため、文と文、段落と段落の関係をはっきり示す必要があります。そこで役立つのが接続詞です。
たとえば、次の二つを比べてみてください。
AIを教育に活用するべきだ。学習状況に応じた支援ができる。教員の負担も減らせる。
AIを教育に活用するべきだ。なぜなら、学習状況に応じた支援ができるからである。また、教員の負担も減らせる。
後者のほうが、文の関係が分かりやすくなっています。
このように接続詞は、文章の地図のような役割を持っています。
接続詞が適切に使われていると、次のようなメリットがあります。
- 主張と理由の関係が伝わりやすくなる
- 文章に論理性が出る
- 読み手が迷わず読める
- 小論文らしい落ち着いた文体になる
反対に、接続詞の使い方が不自然だと、内容以前に「雑な文章」という印象を持たれる可能性があります。
小論文で使える接続詞|まず押さえたい基本一覧
小論文でよく使う接続詞は、役割ごとに覚えると整理しやすいです。
ここでは、特に使いやすいものを一覧で紹介します。
順接・結論を示す接続詞
前の内容を受けて、結果や結論につなげるときに使います。
- したがって
- そのため
- よって
- 以上のことから
例文
少子高齢化が進む中、地域医療の重要性はさらに高まっている。したがって、医療人材の地域定着を進める施策が必要である。
逆接を示す接続詞
前の内容と反対のことや、注意点を述べるときに使います。
- しかし
- 一方で
- ただし
- とはいえ
例文
オンライン授業は場所を選ばず学べる点で有効である。しかし、学習習慣が定着しにくいという課題もある。
言い換え・要約を示す接続詞
前の内容を整理したり、別の表現でまとめたりするときに使います。
- つまり
- すなわち
- 言い換えれば
例文
地域社会における交流の場が減少している。つまり、人と人とのつながりをつくる機会そのものが少なくなっているのである。
追加を示す接続詞
理由や具体例を補足するときに使います。
- また
- さらに
- 加えて
- そのうえ
例文
読書は語彙力を高める。さらに、他者の考え方に触れる機会にもなる。
理由を示す接続詞
なぜそう言えるのかを説明したいときに使います。
- なぜなら
- というのも
例文
部活動の意義は技術向上だけではない。なぜなら、協調性や継続力を養う場でもあるからだ。
小論文で使いやすい接続詞と使い方|「しかし」「したがって」「つまり」
小論文では、特に次の三つが使いやすいです。
指示された通りに文章の流れを作りやすく、論理も見せやすいためです。
しかし
「しかし」は、逆の視点や反論、注意点を出すときに便利です。
小論文では、一つの立場だけを強く述べるよりも、別の見方にも触れたうえで自分の考えを示すと、バランスのよい文章になりやすいです。
例:AIは学習効率を高める可能性がある。しかし、使い方を誤れば、自分で考える力が弱まるおそれもある。
使うときのポイントは、単に反対意見を書くためではなく、そのあとに自分の主張を深めることです。
したがって
「したがって」は、理由から結論へ進むときに適しています。
「だから」よりも硬く、書き言葉として自然なので、小論文では非常に使いやすい接続詞です。
例:地方では公共交通の維持が難しくなっている。高齢者の移動手段も不足している。したがって、地域に合わせた交通政策の見直しが必要である。
結論部分で使うと、文章が引き締まりやすくなります。
つまり
「つまり」は、ここまで述べた内容を整理して言い換えるときに便利です。
話が広がってしまったときでも、「つまり」で要点をまとめると、読み手に伝わりやすくなります。
例学校教育では知識の習得だけでなく、他者と協力する経験も重視されている。つまり、教育の目的はテストの点数だけでは測れないということである。
ただし、「つまり」を何度も使うとくどく見えるので、使いすぎには注意しましょう。
小論文で使ってはいけない接続詞|「だから」「なので」「でも」はなぜ避ける?
普段の会話や日常文でよく使う接続詞でも、小論文では避けたほうがよいものがあります。
代表的なのが、次の三つです。
- だから
- なので
- でも
これらが絶対に間違いというわけではありません。
ただし、小論文では話し言葉に近く、幼い印象を与えやすいため、基本的には言い換えるのが安全です。
「だから」が避けられる理由
「だから」は会話では自然ですが、小論文ではやや口語的です。
例× 高齢者が増えている。だから、介護の仕組みを整える必要がある。
○ 高齢者が増えている。したがって、介護の仕組みを整える必要がある。
「なので」が避けられる理由
「なので」も便利な言葉ですが、説明文や会話では自然でも、小論文では軽く見えやすいです。
例× 地域によって教育格差がある。なので、支援の充実が必要だ。
○ 地域によって教育格差がある。そのため、支援の充実が必要だ。
「でも」が避けられる理由
「でも」は逆接として非常によく使われますが、会話的で柔らかすぎることがあります。
小論文では「しかし」「一方で」「ただし」などに言い換えるほうが適しています。
例× SNSは便利だ。でも、誤情報が広がりやすい。
○ SNSは便利だ。しかし、誤情報が広がりやすい。
言い換え一覧
以下のように覚えると実践しやすいです。
- だから → したがって、そのため、よって
- なので → そのため、したがって
- でも → しかし、一方で、ただし
普段の話し方のまま書いてしまう人は多いので、書き終わったあとにこの3語が入っていないか確認するだけでも改善につながります。
接続詞を自然に使うコツ|使いすぎも減点につながる
接続詞は重要ですが、入れれば入れるほどよいわけではありません。
むしろ、多すぎると文章が不自然になります。
たとえば、各文の頭に毎回接続詞があると、読みづらくなることがあります。
また、現代社会では課題が多い。そして、若者の意識も変化している。さらに、教育現場でも問題が起きている。
このような文章は、接続詞に頼りすぎていて、かえって単調です。
自然に使うためには、次の点を意識しましょう。
役割があるときだけ使う
接続詞は、「何と何をどうつなぐか」がはっきりしているときに使います。
何となく入れるのではなく、逆接なのか、理由なのか、結論なのかを考えてから選びましょう。
同じ接続詞を連続で使わない
「しかし」を何回も使うと不自然です。
「一方で」「ただし」などに言い換えると、文章に変化が出ます。
接続詞がなくてもつながる文は省く
小論文では、文の並び自体で関係が伝わることもあります。
すべてを接続詞で説明しなくてもよい、という意識も大切です。
書いたあとに接続詞だけ見直す
見直しのときに、本文全体ではなく接続詞だけに注目して確認すると、口語表現や重複を見つけやすくなります。
接続詞の使い方に不安があるなら『アオマル』で練習するのがおすすめ
小論文の接続詞は、ルールを覚えるだけではなかなか身につきません。
実際に書いて、自分の文章のどこが口語的なのか、どこを直せば小論文らしくなるのかを確認することが大切です。
そこで役立つのが、総合型選抜対策AIアプリ『アオマル』です。
『アオマル』では、小論文の練習を進める中で、次のような使い方ができます。
- 自分の小論文をすぐに見直せる
- 表現のかたさ・やわらかさを意識しながら改善できる
- 書き直しを繰り返して、小論文らしい文体を身につけられる
- 総合型選抜に必要な対策をまとめて進めやすい
接続詞は細かい部分に見えますが、実際には文章全体の印象を左右します。
だからこそ、自己流で続けるより、何度も書いて修正する環境を作ることが重要です。
「内容はあるのに、文章が幼く見える」
「先生から“もっと小論文らしく”と言われるが、どこを直せばよいか分からない」
このような人は、接続詞の使い方を含めて、文章全体を見直す練習を始めてみてください。
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まとめ|小論文の接続詞は「伝わりやすさ」を支える重要ポイント
小論文では、接続詞の使い方によって文章の読みやすさと論理性が大きく変わります。
今回のポイントを整理すると、次の通りです。
- 小論文では接続詞が文章の流れを示す
- 使いやすいのは「しかし」「したがって」「つまり」などの書き言葉
- 「だから」「なので」「でも」は話し言葉っぽいため避けるのが基本
- 接続詞は多すぎても不自然になる
- 書いたあとに接続詞だけ見直すと改善しやすい
接続詞は目立たない部分ですが、評価には意外と影響します。
逆に言えば、ここを整えるだけでも文章の印象はかなり変わります。
小論文に苦手意識がある人ほど、まずは接続詞を正しく選ぶことから始めてみてください。
その積み重ねが、読みやすく説得力のある小論文につながります。
この記事を書いているのは
坂本浩一 ❘ 東京大学卒・総合型選抜対策専門
東京大学卒。総合型選抜専門塾にて小論文・志望理由書・面接対策を中心に多数の受験生を指導。これまでに難関国公立・私立大学への合格者を多数輩出してきた。総合型選抜において重要なのは「表現力」ではなく「思考力と一貫性」であるという信念のもと、再現性のある指導を徹底。大学入試改革やAI活用にも精通し、現在は株式会社mugendAIにて総合型選抜対策AIの監修を担当。受験生が“本質的に考える力”を身につける支援を行っている。