本文へスキップ

小論文のまとめ方|要約・結論・構成のコツを例文つきでわかりやすく解説

坂本浩一 ❘ 東京大学卒・総合型選抜対策専門|

総合型選抜試験(旧AO入試)において、小論文を書いていて最後のまとめで手が止まってしまう人は少なくありません。「結論をもう一度書けばいいのか」「同じことの繰り返しにならないか」「どう締めれば評価されるのか」と迷いやすい部分だからです。

この記事では、小論文のまとめ方について、高校生にもわかりやすく解説します。この記事でわかることは、次の通りです。

- 小論文のまとめが重要な理由
- まとめで書くべき内容と書いてはいけない内容
- 要約・結論・構成の違い
- 課題文型(要約小論文)のまとめ方と要約の書き方
- すぐ使えるまとめ方の型(4種類)
- 例文を使った書き方のイメージ
- 字数別のまとめ分量目安

小論文の最後をしっかり締められるようになると、文章全体が読みやすくなり、主張も伝わりやすくなります。「なんとなく終わる」小論文から卒業したい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

総合型選抜対策アプリ「アオマル」では、志望理由書の添削・面接対策・自己分析など、合格に必要な対策をAIがサポートします。

アオマルとは?詳しくはこちら

小論文のまとめ方が大切な理由

小論文のまとめは、単に文章を終わらせるための部分ではありません。自分の考えを読み手に印象づける最後の場面です。

どれだけ途中でよいことを書いていても、最後が弱いと「結局何を言いたかったのか」がぼやけてしまいます。反対に、まとめが明確だと、文章全体の評価も安定しやすくなります。

特に入試の小論文では、次のような点が見られています。

- 筆者の主張が最後まで一貫しているか
- 理由や具体例を受けて、結論が自然に示されているか
- 無理のない形で文章を締められているか

つまり、まとめは「おまけ」ではなく、小論文の完成度を左右する重要な部分です。総合型選抜では、アドミッションポリシーに沿った「自分の意見を論理的に伝える力」が評価されます。その力が最もはっきり表れるのが、まとめの段落です。

小論文の書き出しについてはこちら
【例文あり】小論文の書き出し完全ガイド|評価される書き出しの思考プロセスを徹底解説

小論文のまとめ方で押さえたい基本|要約・結論・構成の違い

「まとめ」と聞くと、短くまとめればよいと思ってしまう人もいます。しかし、小論文では要約・結論・構成の違いを理解しておくことが大切です。

要約とは

要約は、書いた内容(または課題文の内容)を短く整理することです。小論文の最後では、ここまで述べてきた理由や考えを簡潔に振り返る役割があります。

ただし、最初から最後までをただ短く言い直すだけでは不十分です。要約だけで終わると、「自分はどう考えるのか」が弱く見えてしまいます。課題文型の小論文では、要約は「本文の前半」に置くことが多く、まとめとは役割が異なります(詳しくは次の節で解説します)。

結論とは

結論は、自分の主張をはっきり示すことです。小論文では、最後に「だから私はこう考える」と読み手に伝える必要があります。

たとえば、

- 〜が必要である
- 〜を進めるべきである
- 〜という姿勢が重要である

のように、自分の立場がわかる形で書くのが基本です。

構成とは

構成とは、文章全体の流れのことです。一般的な小論文は、次のような形で書かれます。

- 問題提起
- 自分の結論
- 理由
- 具体例
- まとめ

この流れの最後にあるまとめは、前の内容を受けて自然に着地する必要があります。そのため、まとめだけを急に考えるのではなく、最初から構成を意識して書くことが大切です。

小論文の構成についてはこちら
小論文の形式的ルール完全ガイド|構成・改行・段落で差がつく書き方

課題文型小論文の「要約」と「まとめ」の書き方|要約小論文に特化した解説

総合型選抜の小論文では、課題文(文章や資料)を読んで要約し、そのうえで自分の意見を述べる形式が多く出題されます。この形式は「課題文型小論文」や「要約小論文」とも呼ばれます。

課題文型で特に迷いやすいのが、「要約パート」と「まとめ(意見)パート」の役割の違いです。この2つを混同してしまうと、「筆者の意見なのか自分の意見なのか」が読み手に伝わらなくなってしまいます。

要約パートとまとめパートの役割の違い

パート

役割

主語

位置

要約パート

課題文の筆者の主張を整理する

筆者は〜と述べている

本文の前半(序論〜本論)

まとめパート

自分の主張を締める

私は〜と考える

本文の最後(結論)

要約パートでは「筆者は〜と主張している」「本文では〜が述べられている」のように、あくまで筆者の考えを客観的に伝えることが求められます。ここに自分の意見を混ぜてしまうのが最もよくある失敗です。

まとめパートでは、要約した筆者の主張を踏まえたうえで、「私はこう考える」という自分の立場を明確に打ち出します。

要約の書き方の基本3ステップ

ステップ1:課題文全体を読んで、筆者が最も言いたいことを1文で捉える
段落ごとのキーワードに印をつけながら読み、「結局この文章は何を主張しているか」を考えます。

ステップ2:指定字数の1/4〜1/3を目安に要約文をつくる
たとえば800字の小論文なら、要約は200〜270字程度が目安です。課題文の細かい例示や繰り返しは省き、主張の骨格だけを残します。

ステップ3:自分の言葉に言い換えながら、接続詞・指示語を整理する
課題文の文章をそのまま写すのは「引用」であり「要約」ではありません。筆者の意図を保ちながら、自分の言葉で簡潔にまとめましょう。

要約文の悪い例・良い例

テーマ:「デジタル化が進む社会において、人間関係の希薄化が問題となっている」という内容の課題文を要約する場合

悪い例
> デジタル化が進んでいて、SNSとかが普及したせいで人間関係が薄くなっているらしい。私もそう思うし、確かにスマホばかり見ていると直接会話が減ると感じる。

この例の問題点は以下の通りです。
- 「私もそう思う」と自分の意見が混入している
- 「らしい」「とか」など曖昧な表現が多く、筆者の主張が正確に伝わらない
- 課題文の主張の核心(何がどう問題なのか)が整理されていない

良い例
> 筆者は、デジタル化の進展によりSNSや非対面コミュニケーションが主流となった結果、人々が直接対話する機会が減少し、人間関係の希薄化が深刻な社会問題となっていると述べている。

この例の良い点は以下の通りです。
- 「筆者は〜と述べている」と主語が明確で、自分の意見と区別されている
- 課題文の主張(デジタル化→対話減少→人間関係の希薄化)の流れが整理されている
- 簡潔かつ正確にまとめられている

要約を書くときのチェックリスト

要約を書き終えたら、以下の3点を確認しましょう。

- [ ] 筆者の主張と自分の意見が混同していないか(「私は〜と思う」が要約パートに入っていないか)
- [ ] 指定字数の1/4〜1/3に収まっているか
- [ ] 接続詞・指示語が明確で、読んだ人に意味が伝わるか

課題文型の要約+意見論述は、書いた後に第三者のフィードバックを受けることが上達の近道です。アオマルのAI添削なら、要約が正確かどうか・まとめで自分の意見が明確に出ているかをすぐに確認できます。

アオマルのAI添削を試してみる

また、課題文の読み取り方をより詳しく学びたい方はこちらも参考にしてください。

小論文【課題文型】の読み方完全ガイド|筆者の主張の読み取り・要約・マーキング術を高校生向けに徹底解説

小論文のまとめ方の基本ルール

小論文のまとめには、守るべき基本ルールがあります。ここを押さえるだけでも、かなり書きやすくなります。

1. 新しい話を広げすぎない

まとめでは、新しい論点を増やしすぎないことが重要です。最後の段落で別の話を始めてしまうと、文章全体がまとまらなくなります。

たとえば、教育格差について書いていたのに、最後だけ急にAIや国際問題の話を詳しく入れるのは不自然です。まとめでは、それまでに書いた内容の範囲内で締めるようにしましょう。

2. 最初の結論を言い換えて締める

よいまとめの基本は、最初に示した結論を少し表現を変えて書くことです。まったく同じ文をそのまま繰り返すと、単調に見えます。

たとえば、

- 最初:高校教育では主体的な学びを重視すべきだ。
- まとめ:このように、生徒が自ら考え行動する力を育てる教育が今後ますます求められる。

このように言い換えると、自然な締め方になります。

3. 長くしすぎない

まとめは大切ですが、長すぎるとくどくなります。一般的には、全体の文字数にもよりますが、最後の1〜3文程度で簡潔にまとめるのが基本です。特に400字や600字の小論文では、まとめが長すぎると理由や具体例が薄くなってしまいます。具体的な文字数の目安については、次の節で字数別に解説します。

4. 感想文のようにしない

小論文は作文ではないため、最後を感想で終わらせないように注意が必要です。

例えば、

- 私はこの問題はとても難しいと思いました。
- あらためて大切さを感じました。
- とても考えさせられました。

だけで終わると、主張が弱く見えます。感想ではなく、自分の意見として何を言いたいのかを明確にしましょう。

800字小論文の書き方はこちら
【例文つき】小論文800字の完全ガイド|書き方・構成・看護系の解答例まで解説

字数別・まとめの分量目安

「まとめに何文字使えばよいか」は、小論文の字数によって変わります。一般的には、全体の15〜20%をまとめに充てるのが目安です。

以下の表を参考にしてください。

全体の字数

まとめの文字数目安

文数の目安

400字

60〜80字

1〜2文

600字

90〜120字

2〜3文

800字

120〜160字

2〜4文

1000字

150〜200字

3〜4文

字数別の注意点

400字の場合
字数が少ないため、まとめに使える余裕はほとんどありません。1〜2文で結論をシンプルに締めることを意識しましょう。「このように、〜が重要である」の1文だけでも十分な場合があります。

小論文400字の書き方|短い字数でも合格レベルに仕上げる構成・例文・時間配分を高校生向けに解説

600字の場合
2〜3文で、理由を軽く振り返りながら結論を示すのがおすすめです。結論の言い換え1文+今後の方向性1文という構成が使いやすいです。

800字の場合
3〜4文程度のまとめが書けます。課題文型の場合は「筆者の主張を踏まえた自分の意見」を1文加えると、より説得力が増します。

なお、テーマ型と課題文型でもまとめの書き方は少し異なります。テーマ型は「自分の結論の言い換え+今後の方向性」でシンプルにまとめ、課題文型は「筆者の主張を受けて自分の意見を締める」流れにするとよいでしょう。

小論文のまとめ方に使える型

まとめが苦手な人は、最初から型を持っておくと書きやすくなります。ここでは、使いやすい型を4つ紹介します。

型① 結論を言い換えて締める型

もっとも基本的で使いやすい型です。


このように、〜は重要である。したがって、〜していく必要がある。

使いやすい場面

- 一般的なテーマ型小論文
- 自分の意見をはっきり述べる問題

型② 理由を軽く振り返って締める型

理由が複数あるときに使いやすい型です。


以上のように、〜には○○や△△といった意義がある。だからこそ、〜を進めるべきである。

使いやすい場面

- 理由を2つ以上書いたとき
- 論理的に整理して締めたいとき

型③ 課題と方向性を示して締める型

社会問題系のテーマで使いやすい型です。


もちろん、〜には課題も残る。しかし、それでも〜という方向を目指すことが重要である。

使いやすい場面

- 賛成・反対の両面を扱ったとき
- 現実的な視点を入れたいとき

型④ 課題文の筆者の主張を踏まえて自分の意見を述べる型

課題文型(要約小論文)のまとめに特化した型です。要約パートで筆者の主張を整理したあと、自分の意見を明確に打ち出す際に使います。


筆者は〜と述べているが、私は〜と考える。なぜなら〜だからだ。したがって、〜が重要である。

使いやすい場面

- 課題文を読んで意見を述べる形式の小論文
- 筆者の意見に賛成・反対・一部同意など自分の立場を明確にしたいとき
- 総合型選抜で「課題文を読んで自分の考えを述べよ」という設問が出たとき

小論文の頻出テーマについてはこちら
【2027年度版】総合型選抜小論文の文系頻出テーマ8選|出題傾向・書き方・例文つき対策ガイド

小論文のまとめ方の例文|悪い例と良い例を比較

テーマ型:「学校でICT教育を進めるべきか」

#### 悪い例

ICT教育はとても大切だと思いました。これからの社会では必要になるので、しっかり取り入れていくべきだと感じました。

この文章は、一見まとまっているように見えますが、以下の点が弱いです。

- 「思いました」「感じました」が中心で感想文に近い
- 何がどう必要なのかがあいまい
- 前の内容とのつながりが見えにくい

#### 良い例

以上のように、ICT教育は学習の幅を広げ、生徒一人ひとりに合った学びを実現しやすくする。そのため、機器を導入するだけでなく、授業の中で効果的に活用できる環境を整えることが重要である。

こちらのほうが評価されやすい理由は明確です。

- 理由を受けて結論が書かれている
- 感想ではなく意見になっている
- 最後に何が重要かが具体的に示されている

課題文型(要約小論文):「人間関係の希薄化」をテーマにした課題文を読んで意見を述べる場合

#### 悪い例

筆者が言っていることはわかるし、確かにデジタル化で人間関係が薄くなっていると思う。だから、もっとリアルなコミュニケーションを大切にしていくことが必要だと思いました。

この例の問題点は以下の通りです。

- 「筆者が言っていること」と「自分の意見」の境界が曖昧なまま終わっている
- 「思う」「思いました」という感想調が続き、論として締まっていない
- 「リアルなコミュニケーション」が具体的に何を指すのか不明

#### 良い例

筆者はデジタル化の進展が人間関係の希薄化を招いていると指摘しているが、私はその解決策として、デジタルツールの使い方を教育段階から見直すことが重要だと考える。なぜなら、ツールそのものを排除するのではなく、対面とデジタルを使い分ける判断力を育てることが、現代社会では現実的かつ効果的だからだ。したがって、学校教育においてメディアリテラシーを体系的に取り入れることが求められる。

この例の良い点は以下の通りです。

- 「筆者は〜と指摘しているが、私は〜と考える」という型④を使い、筆者の主張と自分の意見が明確に区別されている
- 「なぜなら〜だからだ」と理由が示されており、意見に根拠がある
- 「したがって〜が求められる」と具体的な方向性で締めている

さらに使いやすい短めの例文

- このように、問題を解決するには個人の努力だけでなく社会全体の支えが必要である。したがって、制度と意識の両面から改善を進めるべきだ。
- 以上より、便利さだけを重視するのではなく、その影響まで考えて行動する姿勢が重要である。
- このような理由から、今後の教育では知識の量だけでなく、自分で考える力を育てることが求められる。

小論文の書き出し例はこちら
小論文の書き出し例を解説|例文つきで序論・本論・結論の流れがわかる

小論文のまとめ方でよくある失敗

最後に、受験生がよくやってしまう失敗も確認しておきましょう。

#### まとめが本文の丸写しになっている

最初の結論をそのまま繰り返すだけだと、雑に見えます。同じ内容でも、少し表現を変えて書くことが大切です。

#### 逆に短すぎて終わっている

「以上である。」のように急に終わると、説得力が弱くなります。最低でも、結論をもう一度示す1文は入れたいところです。

#### 具体例で終わってしまう

小論文では、具体例を書いたあとに必ず自分の主張へ戻す必要があります。事例紹介だけで終わると、「結局あなたの意見は何か」が見えません。

#### きれいな言葉でごまかしてしまう

「今後の社会をよりよくしていくことが大切だ」のような表現は、一見それらしく見えますが、内容がぼんやりしやすいです。何をどうすべきかまで書けると、文章の質が上がります。

#### 課題文型で筆者の意見と自分の意見が混同している

課題文型特有の失敗として、「筆者の主張」と「自分の意見」がごちゃまぜになったまままとめを書いてしまうケースがあります。まとめに入る前に「ここからは自分の意見」という切り替えを意識し、型④のように明確な接続表現を使うと防ぎやすくなります。

小論文の添削を通じてこうした失敗を早期に発見したい方は、こちらも参考にしてください。

小論文の添削は誰に頼む?無料・有料・AIサービスを徹底比較|頼み方のコツと注意点を高校生向けに解説

小論文の添削を最大限活かす方法|頼み方・書き直し方・繰り返しサイクルを高校生向けに徹底解説

まとめ|小論文のまとめ方は「言い換え」と「結論の明確さ」がポイント

小論文のまとめ方で大切なのは、ただ短く終えることではありません。本文で書いた内容を受けて、自分の結論をわかりやすく締めることが重要です。

今回のポイントを整理すると、次の通りです。

- まとめは文章全体の印象を決める重要な部分
- 要約だけでなく、最後に結論をはっきり示す
- 課題文型では「要約パート(筆者の主張を整理)」と「まとめパート(自分の意見を締める)」を区別する
- 字数に合わせてまとめの分量を調整する(全体の15〜20%が目安)
- 新しい話を広げすぎない
- 最初の主張を少し言い換えて締める
- 感想文のような終わり方は避ける
- 型を使うと書きやすくなる(4種類の型を活用しよう)

小論文は、書き出しだけでなく、最後のまとめ方でも大きく差がつきます。型を知って練習すれば、誰でも少しずつ書きやすくなります。

アオマルでは、今回紹介した対策をAIと一緒に実践できます。まずは無料トライアルでお試しください。

アオマル無料トライアルはこちら

関連記事

- 【例文あり】小論文の書き出し完全ガイド|評価される書き出しの思考プロセスを徹底解説
- 小論文の形式的ルール完全ガイド|構成・改行・段落で差がつく書き方
- 【例文つき】小論文800字の完全ガイド|書き方・構成・看護系の解答例まで解説
- 小論文【課題文型】の読み方完全ガイド|筆者の主張の読み取り・要約・マーキング術を高校生向けに徹底解説
- 小論文400字の書き方|短い字数でも合格レベルに仕上げる構成・例文・時間配分を高校生向けに解説
- 小論文の添削は誰に頼む?無料・有料・AIサービスを徹底比較
- 小論文の書き出し例を解説|例文つきで序論・本論・結論の流れがわかる

この記事を書いているのは

坂本浩一 ❘ 東京大学卒・総合型選抜対策専門

東京大学卒。総合型選抜専門塾にて小論文・志望理由書・面接対策を中心に多数の受験生を指導。これまでに難関国公立・私立大学への合格者を多数輩出してきた。総合型選抜において重要なのは「表現力」ではなく「思考力と一貫性」であるという信念のもと、再現性のある指導を徹底。大学入試改革やAI活用にも精通し、現在は株式会社mugendAIにて総合型選抜対策AIの監修を担当。受験生が“本質的に考える力”を身につける支援を行っている。

関連記事

HOME