本文へスキップ

総合型選抜の活動報告書の書き方|何を書く?構成・例文・ポイントを高校生向けに徹底解説

坂本浩一 ❘ 東京大学卒・総合型選抜対策専門|

総合型選抜の出願書類の中で、多くの高校生が「何をどう書けばいいのかわからない」と悩むのが活動報告書です。志望理由書と並んで重要な書類でありながら、学校での指導が少なく、独学で準備しなければならないケースも少なくありません。「大した実績がないから書けない」「部活や課外活動をやっていないと不利なの?」という不安を抱えている受験生も多いでしょう。

この記事では、総合型選抜の活動報告書について、何を書くべきか・どう構成するか・悪い例と良い例の比較・志望理由書との違いまで、高校生向けに徹底的に解説します。

総合型選抜対策アプリ「アオマル」では、志望理由書の添削・面接対策・自己分析など、合格に必要な対策をAIがサポートします。

アオマルとは?詳しくはこちら

活動報告書とは何か?志望理由書との違いを理解しよう

活動報告書とは、高校在学中に取り組んだ活動・経験・実績を大学に報告するための書類です。部活動・委員会・ボランティア・資格取得・課外活動・アルバイトなど、学校内外でのさまざまな活動を記載します。

志望理由書との違いは「過去の実績」か「未来の意志」か

多くの受験生が混同しやすいのが、活動報告書と志望理由書の役割の違いです。

書類

主な内容

視点

活動報告書

高校時代の活動・経験・成果

過去〜現在

志望理由書

なぜこの大学・学部を志望するか

現在〜未来

志望理由書が「これからどうしたいか」を伝える書類であるのに対し、活動報告書は「これまで何をしてきたか」を伝える書類です。大学側は活動報告書を通じて、あなたの行動力・継続力・問題解決能力・人間性を読み取ろうとしています。

志望理由書の構成完全ガイド|4段落テンプレートと「なぜこの大学・学部・将来」をつなぐ骨格の作り方【総合型選抜】

活動報告書が選考に与える影響

活動報告書は、書類審査の段階で面接官が最初に目を通す資料の一つです。面接では活動報告書の内容をもとに深掘り質問がされることも多く、「書いたことは面接で必ず聞かれる」と思っておきましょう。また、活動報告書の内容が志望理由書と一貫していると、大学側に「この学生はしっかり自分を理解している」という印象を与えられます。

活動報告書に何を書くべきか?書ける活動の種類と選び方

「活動報告書に書ける実績がない」と感じている高校生は多いですが、実際には書ける内容は思っているよりずっと多くあります。

書ける活動の種類

活動報告書に記載できる活動は、以下のように多岐にわたります。

カテゴリ

具体例

部活動

運動部・文化部・同好会など

生徒会・委員会

生徒会役員、学級委員、図書委員など

ボランティア

地域清掃、福祉施設での活動、災害支援など

課外活動

習い事、地域の団体活動、スポーツクラブなど

資格・検定

英検、漢検、数検、TOEIC、情報処理技術者など

受賞・表彰

コンテスト入賞、作文・絵画・写真コンクールなど

自主的な取り組み

読書記録、研究・調査活動、SNS発信、起業など

アルバイト

接客・販売・塾講師など(認められる大学もある)

総合型選抜の活動実績の作り方|高校生が今からできる実績づくりと書類への活かし方を徹底解説

活動の選び方:「量より質」で選ぶ

活動報告書に書く活動を選ぶ際は、「数が多いほどよい」という考えは捨てましょう。大学が見たいのは、あなたがどれだけ深く関わり、何を学んだかです。3〜5個の活動を深く掘り下げる方が、10個を浅く並べるよりも評価されます。

選ぶ基準は「志望学部・学科との関連性が高いもの」「継続期間が長いもの」「具体的な成果や変化が語れるもの」の3点です。たとえば教育学部を志望するなら、塾講師のアルバイトや子どもとのボランティア活動は非常に有効です。経済学部なら、文化祭での販売企画や地域のビジネスコンテスト参加なども関連づけられます。

活動報告書の構成と書き方:4つの要素を押さえよう

活動報告書を書く際は、以下の4つの要素を意識して構成すると、読み手に伝わりやすい内容になります。

① 活動内容(What):何をしたか

まず「何をしたか」を具体的に書きます。活動名・期間・役割を明記し、読み手が状況をイメージできるように書きましょう。

悪い例:
「バスケットボール部に3年間所属し、練習に取り組みました。」

良い例:
「バスケットボール部に高校1年から3年間所属し、2年次からキャプテンを務めました。部員20名をまとめ、週5日・1日3時間の練習を統率しました。」

良い例では「期間・役割・規模・頻度」が具体的に書かれており、読み手が活動の実態をつかめます。

② 役割(Role):どんな立場で関わったか

自分がその活動の中でどのような役割を担っていたかを明確にします。リーダーでなくても問題ありません。「主務として練習スケジュールの管理を担当した」「新入生のサポートを率先して行った」など、自分ならではの役割を書きましょう。

役割を書く際のポイントは「主体性」が伝わるかどうかです。「やらされていた」のではなく「自分から動いた」という姿勢が見える表現を選びましょう。

③ 成果(Result):何を達成したか

成果は数字や事実で示すと説得力が増します。「県大会ベスト8」「参加者が前年比150%増加」「英検2級取得」など、客観的に示せる成果を積極的に書いてください。

悪い例:
「練習を頑張った結果、チームが強くなりました。」

良い例:
「チームの課題だった守備力強化のため、週2回の自主練習を提案・実施した結果、県大会でベスト8を達成しました。」

成果がない場合でも「目標に対して何%達成できたか」「どのような変化があったか」を書けば十分です。

④ 学び・気づき(Learning):何を得たか、志望学部とどうつながるか

活動報告書で最も重要なのが、この「学び」の部分です。活動を通じて何を学び、それが志望学部・将来の目標とどうつながっているかを書きましょう。ここが活動報告書と志望理由書をつなぐ架け橋になります。

悪い例:
「この経験を通じて、チームワークの大切さを学びました。」

良い例:
「チームをまとめる中で、メンバー一人ひとりの強みを引き出すことの重要性を学びました。この経験が、将来は教育現場で生徒の個性を伸ばす教師になりたいという志望につながっています。」

良い例では「学んだこと」が具体的で、かつ志望学部(教育学部)との接続が明確になっています。

活動報告書の文字数別の例文

200〜300字の場合(ボランティア)

大学によっては1活動あたりの記入欄が短い場合があります。短い文字数では「概要+学び」に絞って書きましょう。

例文(ボランティア活動・約250字)

「高校2年生の夏から地域の子ども食堂でボランティアスタッフとして活動しています。月2回の活動では、食事の準備・配膳・片付けを担当するほか、子どもたちの宿題を手伝う時間も設けました。活動を通じて、食の問題が子どもの学習機会の格差とも深く結びついていることを実感しました。この経験から、社会福祉の仕組みをより深く学びたいという気持ちが強まり、貴学の社会福祉学科を志望するきっかけとなりました。」

400〜500字の場合(探究学習)

最も一般的な文字数帯です。4ステップ全てを盛り込みましょう。

例文(探究学習・約450字)

「高校2年生の探究学習の授業で、地元商店街の空き店舗問題をテーマに半年間の調査研究を行いました。商店街の店主20名へのインタビューと来街者アンケート100件を実施し、課題の原因を分析したうえで活性化提案書を作成し、市の担当部署に提出しました。

研究を進める中で、データを集めるだけでは解決策は生まれず、関係者それぞれの立場や思いを理解することが重要だと気づきました。特に、店主と来街者で問題の捉え方が大きく異なっていたことは大きな発見でした。

この経験から、地域社会の課題解決には多角的な視点と丁寧なコミュニケーションが不可欠であると学びました。貴学の地域政策学部では、この経験を土台に、より実践的な地域活性化の手法を体系的に学びたいと考えています。」

600字以上の場合(生徒会活動)

長い文字数の場合は、複数のエピソードを盛り込むか、一つの活動をより深く掘り下げましょう。

例文(生徒会活動・約620字)

「高校2年生から3年生にかけて、生徒会副会長として学校行事の企画・運営に携わりました。特に力を入れたのは、例年参加者が少なかった文化祭の改革です。

就任当初、文化祭の参加率は全生徒の約60%にとどまっており、多くの生徒が「自分たちのイベント」という意識を持てていないことが課題でした。そこで私は、クラス代表者会議を月1回開催し、各クラスの意見を収集する仕組みを作りました。また、SNSを活用した広報チームを立ち上げ、準備の様子を発信することで在校生の関心を高める工夫をしました。

しかし、準備期間中に委員会内で意見が対立し、一時は活動が停滞する場面もありました。私はそれぞれのメンバーと個別に話し合い、全員が納得できる折衷案を作成することで、チームの一体感を取り戻しました。結果として、当日の参加率は前年比20%増の約80%となり、アンケートでも「楽しかった」という回答が9割を超えました。

この経験から、組織を動かすためには目標の共有と個々の意見への傾聴が不可欠であることを学びました。人と人をつなぎ、集団の力を最大化するプロセスに強い関心を持ったことが、貴学の経営学部でリーダーシップ論・組織行動論を学びたいと思う原点となっています。」

実績が少ない・ない場合の書き方

「大きな実績がないから書けない」と感じている高校生も多いですが、活動報告書は「実績の大きさ」よりも「経験の深さと学び」が評価されます。

総合型選抜は実績なしでも受かる?「普通の高校生」が合格するための戦略とアピール方法を徹底解説

実績が少ない場合は、以下の点を意識して書きましょう。

継続性を強調する:短期間の大きな実績より、長期間続けてきた活動の方が「継続力・粘り強さ」として評価されます。「3年間毎日続けた」という事実は十分な強みになります。

プロセスを丁寧に書く:結果よりも「どんな困難があり、どう乗り越えたか」というプロセスを詳しく書きましょう。大学が見たいのは「成功した人」ではなく「考え、行動できる人」です。

日常の学びを活動として書く:読書・映画鑑賞・ニュースの分析なども、それが志望学部と関連していれば立派な「知的探求活動」として書けます。「〇〇という本を読み、△△について考えるようになった」という形で書けば、知的好奇心と主体性をアピールできます。

活動報告書を書く際のよくある失敗と対策

失敗①:活動の羅列になっている

多くの活動を並べるだけで「学び」や「志望との接続」がない書き方は評価されません。活動ごとに「何を学んだか」「それが将来とどうつながるか」を必ず書きましょう。

失敗②:抽象的な表現が多い

「頑張った」「成長した」「大切さを学んだ」という表現だけでは伝わりません。「何を」「どのように」「どれだけ」頑張ったかを具体的に書く習慣をつけましょう。数字・固有名詞・具体的な行動を積極的に使ってください。

失敗③:志望理由書と内容がバラバラ

活動報告書と志望理由書は別々の書類ですが、内容の一貫性が重要です。活動報告書に書いた「学び」が、志望理由書の「なぜこの大学・学部を志望するか」につながっていないと、面接で「どちらが本当のことですか?」と突っ込まれる可能性があります。両書類を並べて読み、ストーリーが一貫しているか確認しましょう。

失敗④:字数制限を意識していない

大学によって活動報告書の字数・形式は異なります。「200字以内」「A4用紙1枚」「自由記述」など、指定された形式を必ず確認してから書き始めましょう。字数が余っても、無駄な言葉を詰め込むのは逆効果です。

活動報告書を書く前に必ずやること:自己分析

活動報告書を書く前に、まず自己分析を行うことが重要です。「自分がこれまで何をしてきたか」「どんな価値観・強みがあるか」を整理してからでないと、書く内容が定まりません。

【総合型選抜】自己分析のやり方完全ステップガイド|高校生が「何から始めるか」迷わないフレームワークと価値観の見つけ方を徹底解説

自己分析の具体的な手順としては、「高校3年間の出来事を時系列で書き出す」→「それぞれの活動で感じたこと・学んだことを書く」→「共通するテーマや価値観を見つける」という流れが有効です。この作業を経ることで、活動報告書に書く内容が自然と絞れてきます。

自己分析で「過去の自分」を年表で整理する方法|幼少期〜中学時代の原体験を総合型選抜に活かすステップを解説

まとめ:活動報告書は「活動×役割×成果×学び」の4点セットで書こう

総合型選抜の活動報告書は、「何をしたか(活動内容)」「どんな立場で関わったか(役割)」「何を達成したか(成果)」「何を学び、志望とどうつながるか(学び)」の4つの要素を意識して書くことが合格への近道です。

実績の大きさよりも「経験の深さ」と「志望との一貫性」が評価されます。大きな賞を取っていなくても、日々の活動を丁寧に振り返り、そこから得た学びを志望学部と結びつけることができれば、十分に魅力的な活動報告書を書くことができます。

書き終わったら、必ず第三者に読んでもらいましょう。自分では「伝わっている」と思っていても、読み手には伝わっていないことが多くあります。添削を繰り返すことで、完成度は大きく上がります。

総合型選抜の高3スケジュール完全版|4月〜11月の月別やること・締め切り・準備の優先順位を徹底解説

アオマルでは、今回紹介した対策をAIと一緒に実践できます。まずは無料トライアルでお試しください。

アオマル無料トライアルはこちら

この記事を書いているのは

坂本浩一 ❘ 東京大学卒・総合型選抜対策専門

東京大学卒。総合型選抜専門塾にて小論文・志望理由書・面接対策を中心に多数の受験生を指導。これまでに難関国公立・私立大学への合格者を多数輩出してきた。総合型選抜において重要なのは「表現力」ではなく「思考力と一貫性」であるという信念のもと、再現性のある指導を徹底。大学入試改革やAI活用にも精通し、現在は株式会社mugendAIにて総合型選抜対策AIの監修を担当。受験生が“本質的に考える力”を身につける支援を行っている。

関連記事

HOME