
自己PRに書くことがない高校生必見|日常経験からネタを見つける自己分析ワークと書き方ステップを解説【総合型選抜】
「自己PRに書くことがない……」「特別な実績なんて何もない」と悩んでいる高校生はとても多いです。でも安心してください。自己PRに必要なのは、オリンピック出場や全国大会優勝といった"特別すぎる経験"ではありません。日常のなかにある小さな気づきや行動パターンこそが、あなただけの強みの源泉になります。この記事では、強みが思いつかない原因を整理したうえで、日常経験からネタを発掘する自己分析ワーク、弱みを強みに言い換えるコツ、そして実際の書き方ステップまでを丁寧に解説します。
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自己PRに書くことがないと感じる原因
自己PRを書こうとして手が止まってしまう。その原因は、能力や経験が不足しているからではなく、多くの場合「強みの探し方」を知らないことにあります。まずは「なぜ書けないのか」を整理することが、解決への第一歩です。
原因①「すごい実績がないといけない」と思い込んでいる
自己PRと聞くと、「全国大会で優勝した」「英検1級を取得した」「ボランティアで100人を支援した」といった派手な実績が必要だと思いがちです。しかし大学の入試担当者が自己PRで見たいのは、実績の大きさではなく「あなたがどんな人間か」「どんな思考や行動のクセを持っているか」です。実績はあくまでそれを示すための"証拠"にすぎません。地味に見える日常の経験でも、そこから何を考え、どう行動したかを丁寧に言語化すれば、十分に魅力的な自己PRになります。
原因②「強み」を特別なスキルだと勘違いしている
「強みを書いてください」と言われると、資格やスキルを探してしまう人が多いです。でも自己PRで言う「強み」とは、資格やスキルだけではありません。「粘り強く取り組む」「周囲の状況を観察して動ける」「一度決めたことを最後までやり遂げる」といった、行動パターンや思考の特徴も立派な強みです。こうした特徴は、日常のあちこちに隠れています。
原因③ 自分のことを客観的に見られていない
自分の強みは、自分では当たり前すぎて気づきにくいものです。「こんなの誰でもできる」「これは普通のことでしょ」と思っていることが、実は他の人には難しかったり、特別に見えたりすることがよくあります。自己分析が進まない人の多くは、自分を客観的に見る視点が足りていないだけです。
▶ 総合型選抜の自己分析のやり方|過去・現在・未来を整理するステップと志望理由書への活かし方を高校生向けに解説
日常経験から強みのネタを見つける自己分析ワーク
強みが見つからないなら、探し方を変えましょう。以下のワークは、特別な実績がなくても自分の強みの"種"を発見できる方法です。順番に取り組んでみてください。
ワーク①「モヤっと・ムカっと・嬉しかった」リストを書く
感情が動いた瞬間には、あなたの価値観や強みが隠れています。次の3つのカテゴリーで、過去3年間を振り返って思い出せる出来事を5〜10個ずつ書き出してください。
カテゴリー | 質問 | 例 |
|---|---|---|
モヤっとした | 「なんかイヤだな」と感じた場面は? | 班の発表準備で自分だけ頑張っている気がした |
ムカっとした | 理不尽だと感じた・怒りを覚えた場面は? | 先輩が後輩に一方的に指示するだけで教えてくれなかった |
嬉しかった | 達成感・充実感を感じた場面は? | 友達の相談に乗って「ありがとう」と言われた |
このリストを見返すと、あなたが何を大切にしているか(価値観)と、どんな行動を自然にとっているか(強み)が浮かび上がってきます。たとえば「班の発表で自分だけ頑張っている気がした」という経験からは、「責任感が強い」「チームの成果にこだわる」という強みが読み取れます。
ワーク②「他者に褒められたこと・頼られたこと」を思い出す
自分では当たり前だと思っていることでも、他者から見ると特別に映ることがあります。次の質問に答えてみましょう。
- 先生・親・友達から「すごいね」「さすがだね」と言われたことは何ですか?
- 「これお願い」と頼まれることが多い役割はありますか?(まとめ役、記録係、相談役など)
- 「あなたってこういう人だよね」と言われた特徴はありますか?
たとえば「文化祭の準備でいつも段取りを決める役になる」という経験があるなら、「計画力」「リーダーシップ」「場を整える力」といった強みが見えてきます。
ワーク③「続けてきたこと・習慣になっていること」を書き出す
特別な実績でなくても、長く続けてきたことには必ず強みが宿っています。次のような視点で書き出してみましょう。
- 3年以上続けていること(部活・習い事・趣味・日課など)
- 苦しくても辞めなかった理由は何ですか?
- その活動のなかで工夫したことや、変えたことはありますか?
「週3回のランニングを2年間続けた」という経験なら、「継続力」「自己管理能力」「目標に向かって粘り強く取り組む姿勢」が強みになります。「大会に出たわけでもないし……」と思う必要はありません。続けること自体が、あなたの強みを証明しています。
ワーク④「失敗・挫折から立ち直った経験」を振り返る
うまくいかなかった経験こそ、強みを発見する宝の山です。次の質問に答えてみてください。
- 高校生活で一番つらかった・しんどかった経験は何ですか?
- そのとき、あなたはどう乗り越えましたか?
- 乗り越えるために、どんな行動をとりましたか?
たとえば「部活のレギュラーを落ちて悔しかったが、毎日30分早く練習するようにした」という経験からは、「逆境でも諦めない粘り強さ」「課題を自分で設定して行動する主体性」が強みとして引き出せます。
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弱みを強みに言い換えるテクニック
「自分の短所ばかり思いつく」という人も多いです。でも実は、短所と強みは表裏一体です。見方を変えるだけで、弱みは強みに変わります。
弱み(短所) | 言い換えた強み(長所) | 使える場面の例 |
|---|---|---|
心配性・不安になりやすい | 慎重・リスク管理が得意 | 準備を念入りにして失敗を防いだ経験 |
頑固・意見を曲げない | 信念を持って行動できる・一貫性がある | 周囲の反対を受けても自分の判断を貫いた経験 |
飽きっぽい・すぐ興味が変わる | 好奇心旺盛・新しいことに挑戦できる | 多様な活動に積極的に参加した経験 |
人見知り・内向的 | 観察力がある・深く考えてから行動する | 場の状況をよく見てから動いた経験 |
完璧主義・こだわりが強い | 丁寧・クオリティへの意識が高い | 提出物や作業を最後まで丁寧に仕上げた経験 |
優柔不断・なかなか決められない | 多角的に考える・慎重に判断できる | 複数の選択肢を比較して最善策を選んだ経験 |
目立ちたがらない・控えめ | 縁の下の力持ち・サポートが得意 | 誰かを支えることで成果が出た経験 |
大切なのは、言い換えた強みを「エピソード」で裏付けることです。「私は慎重な性格です」と言うだけでは説得力がありません。「文化祭の出し物の準備では、当日の機材トラブルを想定して3日前にリハーサルを提案しました」という具体的な行動とセットで伝えることで、初めて強みとして機能します。
日常経験を自己PRに仕上げる書き方ステップ
ネタが見つかったら、次は実際に自己PRとして文章にまとめましょう。以下の4ステップで進めると、スムーズに書けます。
ステップ1:強みを一言で決める
まず、自己PRで伝えたい強みを一言(キーワード)で決めます。「継続力」「観察力」「責任感」「行動力」など、シンプルな言葉で構いません。ワークで見つけた強みの候補から、最も自信を持って話せるものを1つ選びましょう。
ステップ2:エピソードを選ぶ
選んだ強みを裏付けるエピソードを1〜2つ選びます。ここで重要なのは「大きさ」ではなく「具体性」です。「学校の清掃活動で、誰も気づいていなかった廊下の隅の汚れを毎日拭くようにした」という小さなエピソードでも、「気づき力」「丁寧さ」「主体性」を十分に伝えられます。
ステップ3:STAR法で構成する
自己PRの構成は「STAR法」を使うと整理しやすいです。
要素 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
S(Situation)状況 | どんな場面・状況だったか | 部活のリーダーとして、練習メニューを考える立場になった |
T(Task)課題 | そこにあった課題・問題は何か | チームの雰囲気が暗く、練習への積極性が低かった |
A(Action)行動 | あなたがとった具体的な行動 | 週1回、全員が意見を言える振り返りの時間を設けた |
R(Result)結果 | 行動の結果、どうなったか | 3ヶ月後には全員が自主的に居残り練習するようになった |
この流れで書くと、「強みが実際の場面でどう発揮されたか」が明確に伝わります。
ステップ4:大学・学部との接続を入れる
自己PRの最後には、「この強みを大学でどう活かすか」を一文添えましょう。「この行動力を活かして、御学の〇〇ゼミでも積極的に研究に取り組みたいと考えています」のように、志望大学・学部と結びつけることで、自己PRが「ただの自己紹介」から「入学後の期待感を伝えるアピール」に変わります。
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「普通の高校生」の自己PR例文
実際にどんな自己PRになるか、日常経験をもとにした例文を見てみましょう。
【例:アルバイト経験なし・部活は文化部・特別な実績なし】
> 私の強みは、「周囲の変化に気づいて先回りして動く観察力」です。
>
> 高校2年生のとき、文化祭の展示担当になりました。準備の過程で、班員の一人が発言を控えるようになっていることに気づきました。話を聞くと、自分のアイデアが採用されないことへの不満を抱えていることがわかりました。そこで私は、次の会議から「全員が一度は発言する時間」を設けることを提案しました。その結果、班全体のアイデアの数が増え、展示のクオリティが上がり、来場者アンケートでクラス内1位の評価をいただくことができました。
>
> この観察力と、気づいたことを行動に移す姿勢を活かして、御学の〇〇学部でのグループ研究やゼミ活動にも積極的に貢献したいと考えています。
この例文には、全国大会の実績も資格も登場しません。それでも「どんな場面で・何を観察し・どう行動し・どんな結果を出したか」が具体的に書かれているため、読んだ人にその人物像が伝わります。
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まとめ
自己PRに書くことがないと感じる原因のほとんどは、「強みの探し方」を知らないことにあります。特別な実績がなくても、日常のなかの感情・他者からの評価・継続してきたこと・乗り越えた経験を丁寧に振り返れば、必ず強みの種は見つかります。
この記事でお伝えした内容を振り返ると、次のとおりです。
- 強みが見つからない原因は「探し方」の問題
- 感情が動いた経験・他者から褒められた経験・続けてきた習慣・失敗から立ち直った経験を掘り起こす
- 弱みはエピソードとセットで言い換えると強みになる
- STAR法で構成し、大学との接続を入れることで説得力が増す
強みの種が見えてきたら、次はそれを言葉として磨く作業が必要です。「この経験ってどう表現すればいい?」「この強みって本当にアピールになる?」と迷ったときは、AIとの対話で深掘りするのが効果的です。
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この記事を書いているのは

坂本浩一 ❘ 東京大学卒・総合型選抜対策専門
東京大学卒。総合型選抜専門塾にて小論文・志望理由書・面接対策を中心に多数の受験生を指導。これまでに難関国公立・私立大学への合格者を多数輩出してきた。総合型選抜において重要なのは「表現力」ではなく「思考力と一貫性」であるという信念のもと、再現性のある指導を徹底。大学入試改革やAI活用にも精通し、現在は株式会社mugendAIにて総合型選抜対策AIの監修を担当。受験生が“本質的に考える力”を身につける支援を行っている。