
【総合型選抜 合格体験記】志望理由書の書き方|評価される構成テンプレと合格者の実例
結論|総合型選抜で評価される志望理由書の3条件
総合型選抜の志望理由書で合格する人に共通するのは、次の3つです。
- 一貫性
- 具体性
- 社会との接続
志望理由書は「上手な作文」を書く試験ではありません。
あなたが何を考え、なぜそれを大切にし、どこへ向かおうとしているのかを一貫して示す試験です。
私は総合型選抜入試対策、特に東大推薦(学校推薦型選抜)を通して、長い期間志望理由書に向き合いましたが、その過程で気づいたのは、
志望理由書は、自己分析の延長線上にある
ということでした。
この記事では、
- 総合型選抜 志望理由書の構成テンプレ
- 合格者の実例の考え方
- 添削の正しい受け方
- 合格例との向き合い方
を体系的に解説します。
▶︎ 志望理由書の構成・NG例についてはこちら
大学の志望理由書の書き方|総合型選抜で評価される構成・例文・NG例
総合型選抜の志望理由書とは?一般入試との違い
一般入試が「学力」を測る試験だとすれば、
総合型選抜は「思考の深さ」と「将来性」を見る試験です。
評価されるのは、
- なぜその学問なのか
- なぜその大学なのか
- なぜあなたなのか
という3点。
つまり志望理由書は、自己分析の延長線上にあります。
▶︎ 詳しい総合型選抜の説明についてはこちら
総合型選抜とは?一般入試との違い・評価基準・向いている人をわかりやすく解説
総合型選抜 志望理由書作成の流れ
■ 自己分析と志望理由書は同時進行
私は、自己分析がある程度進んだ段階で、志望理由書を書き始めました。
完全に分けるのではなく、自己分析と志望理由書は同時進行。
特に意識していたのは、
「どの大学にもある程度使い回せる“志望理由書テンプレ”を作ること」
でした。
具体的には、
- 問題意識:どんな社会課題に問題意識を抱いているか
- 原体験:その活動に興味を持ったきっかけは何か
- 活動内容:どんな活動に力を入れてきたか
- 思い:なぜその活動に力を入れてきたのか/どんなモチベーションで動いているのか
- 将来ビジョン:その分野において、自分はどのような役割を担っていきたいか/どのように貢献したいか
という、どの大学でも何らかの形で問われる軸を先に完成させておくことです。
こうすることで、あとは各大学ごとに、「その大学でなければいけない理由」を加えるだけで志望理由書が完成します。
総合型選抜用 志望理由書作成ステップ まとめ
- 先に自己分析をある程度固める
- 使い回し可能な志望理由テンプレを作る
- 各大学の設問に合わせて調整する
▶︎【前回】自己分析の方法を詳しく知りたい方はこちら
【総合型選抜 合格体験記】総合型選抜の自己分析は何をする?合格者が実践した“深掘り”の方法
【保存版】総合型選抜 志望理由書の構成テンプレ
私が実践していたのは、次の5ステップ構成です。
① 問題意識(社会課題)
どんな社会課題に関心を持っているのか。
できるだけ具体的に書きます。
② 原体験(きっかけ)
なぜその課題に関心を持ったのか。
抽象論ではなく、「いつ・何があったか」を明確に。
③ 活動内容(取り組み)
その問題意識に対して、どんな行動をしてきたか。
成果よりも「思考の変化」を示すことが重要です。
④ 思い(価値観)
自分は何を大切にしているのか。
なぜそこまで本気なのか。
⑤ 将来ビジョン(社会との接続)
大学で何を学び、将来どう社会に還元するのか。
ここが弱いと評価は伸びません。
この5つを先に整理しておくと、どの大学の設問にも応用できます。
【実例解説】合格者の志望理由書の流れ
私の実際の志望理由書を、上記の方法で再構成してみました。
(※具体的な活動名は伏せて再構成しています。実際には、より個人的な経験や思い、問題だと感じている制度について記載しました。)
① 問題意識(社会課題)
ライフイベントとキャリアの両立をめぐり、当事者の声が職場や社会の意思決定に十分反映されていない現状に課題意識を抱いている。制度は整いつつあるが、合意形成の過程に当事者が対等に参加できていない点に問題があると感じた。
② 自分の原体験(きっかけ)
身近な家族が家庭の事情で働き方の選択を迫られ、望む形でキャリアを継続できなかった姿を見たことが原点である。誰かの選択が「仕方ない」で片づけられる社会に違和感を抱き、その背景にある構造を考えるようになった。
③ 活動内容(力を入れてきたこと)
高校時代は対話を通じて社会課題を考える活動に継続的に取り組んだ。立場の異なる参加者が対等に意見を交わす場を企画・運営し、合意形成の過程そのものを問い直す経験を重ねてきた。
④ 思い(モチベーション)
私を動かしてきたのは、「誰もが安心して意見を表明できる場をつくりたい」という思いである。発言が否定されない環境こそが、個人の可能性を引き出し、より良いルールや制度を生むと確信している。
⑤ 将来ビジョン(担いたい役割)
将来は、対話に基づくルールメイキングを通じて、多様な立場の声が尊重される社会の実現に貢献したい。法制度の設計や運用に携わり、ライフイベントとキャリアが両立できる環境づくりを支える存在になりたい。
実際の志望理由書も、この①から⑤の流れに沿って、設問に合わせて詳しく書いただけです!
志望理由書作成時に意識した3つの柱
1. 一貫性
すべての設問を通して、
- 問題意識
- 価値観
- 将来像
がぶれないこと。
東大推薦では設問が明確に用意されていたため、自己分析で固めた軸を各問いに当てはめつつ、大学の志望理由を自然に散りばめました。
2. 具体性
抽象的な理想論ではなく、
- なぜそう思ったのか
- どんな経験からそう考えるようになったのか
を必ず示す。
ただし、活動の“自慢”にはせず、あくまで思考の流れを示すための材料として、具体的な経験を入れるようにしていました。
3. 社会との接続
「なぜその大学に入りたいのか」だけでなく、
「なぜ私がその大学に入らなければならないのか」
を何度も強調しました。
大学はゴールではなく通過点。
その先にある社会との接続まで書くことを意識しました。
志望理由書でよくある失敗例
抽象的すぎる
「多様性が大切だと思います」だけでは弱い。
いつ、どんな場面でそう思ったのか具体的な瞬間が必要です。
大学への憧れだけで終わる
「貴学の理念に共感しました」では足りません。
あなたが入ることで何が生まれるのかを書く必要があります。
活動の自慢になっている
大会実績や役職だけを書いても評価は伸びません。
重要なのは「そこから何を考えたか」です。
そもそも志望理由書に添削は必要?合格者の考え
志望理由書は、一人では完成しません。
私は4人の先生に何度も添削をお願いし、親にも読んでもらっていました。
一つの志望理由書を20回以上書き直したこともあります。
総合型選抜は点数化できない試験であり、だからこそ「読み手の視点」が不可欠です。
つまり、文章全体から「この人を取りたい」と思わせられるかがとても大切です。
色々な目線で添削してもらい、特に多かった指摘は、「抽象的すぎる」というものでした。
なぜそう思ったのか。
どの瞬間に問題意識を持ったのか。
具体的な瞬間や感情を書き足すだけで、文章の説得力は大きく変わります。
大切なのは、志望理由書をたくさんの方に読んでもらい、意見を聞くことで、どんな試験官相手でも自分の魅力を最大限アピールできるようにすることです。
客観的かつ正確な添削に向けAIという選択肢
志望理由書を書いていると、
・これで本当に伝わっているのか分からない
・抽象的だと言われたけど、どこが曖昧なのか分からない
・面接で深掘りされたら答えられるか不安
と感じる瞬間があります。
私自身は先生に何度も添削していただきましたが、
「すぐに壁打ちできる環境」があるかどうかは、非常に重要だと感じました。
総合型選抜対策AIアプリ「アオマル」では、
- AIとの対話を通した自己の深堀り
- 記載すべき内容の提案
- 論理の飛躍や抽象表現を可視化
- 一貫性チェック
といった形で、“伴走しながら志望理由書の完成支援”をしてくれます。
総合型選抜では、「なんとなく良い文章」は通用しません。
書いて、問い直して、また書く。
その反復を支えてくれる環境があるかどうかで、完成度は大きく変わります。
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【気を付けるべきポイント】合格例との向き合い方
総合型選抜は非常にホリスティック(総合的)な評価です。
書類、面接での受け答え、その人の雰囲気まで含めて評価されます。
だからこそ、
「この文章のどこが決め手だったのか」
は、外からは絶対に分かりません。
合格例は参考にはなっても、正解ではありません。
合格例に引きずられすぎると、自分の言葉が失われてしまうので、
自分が「それは自分の考えていることとは違う」と思えば、全てのアドバイスを採用する必要は必ずしもないです。
参考にしつつ、自分の考えも持つことが重要です。
よくある質問(FAQ)
Q. 総合型選抜の志望理由書は何文字くらい?
大学によりますが、800〜2000字程度が多いです。
重要なのは文字数よりも一貫性です。
Q. テンプレを使っても大丈夫?
構成テンプレは問題ありません。
ただし中身は必ず自分の言葉で書く必要があります。
Q. どのくらい書き直すべき?
最低でも5〜10回は推敲をおすすめします。
合格者の多くは10回以上書き直しています。
まとめ|合格する志望理由書の共通点
総合型選抜で評価される志望理由書は、
- 一貫性
- 具体性
- 社会との接続
この3つが揃っています。
総合型選抜の志望理由書は、派手なエピソードを書く場所ではありません。
あなたが何を考え、なぜそれを大切にし、
どこへ向かおうとしているのか。
それを、ぶれずに示す場所です。
私が何度も自分に問い続けたのは、
- なぜこの学問分野なのか
- なぜこの大学なのか
- なぜ私でなければならないのか
という3つ。特に三つ目は重要でした。
「この大学に入りたい」では弱く、「私がこの大学に入ることで、何が生まれるのか」まで言語化することで、文章に芯が通ります。
そして何より、
合格例よりも、テクニックよりも、
自分の言葉で語れているかどうか。
それがすべてだと、私は受験を通して学びました。
(連載予告)次回:面接で面接官をあっと言わせる方法
第四回では、面接で実際に聞かれた質問・答え方をもとに、合格者が考える、面接で圧勝する方法をお伝えします!
この記事を書いているのは

つき ❘ 東大推薦合格者
東京大学法学部在学。学校推薦型選抜(旧推薦入試)で合格。受験当時は自己分析・志望理由書・小論文対策に徹底的に向き合い、独自に思考整理法を確立。受験生目線でのリアルな課題やつまずきポイントを踏まえた発信を行っている。現在は株式会社mugendAIの教育コンテンツ制作に参画し、総合型選抜対策の実践的なノウハウを発信中。「東大推薦合格者として伝えられるリアル」を大切にしている。