
【総合型選抜】小論文の書き方テンプレート|序論・本論・結論の穴埋め構成と例文を高校生向けに徹底解説
「小論文って何をどう書けばいいの?」「構成はわかったけど、実際にどう当てはめればいい?」そんな悩みを抱えている高校生はとても多いです。小論文は作文と違い、「型」に沿って論理的に書く文章です。その型さえ身につければ、初めて書く人でも一定水準の答案が仕上がります。この記事では、序論・本論・結論の基本構成を穴埋め形式のテンプレートで解説し、実際に使える例文も紹介します。さらに600字・800字・1200字の字数別配分表や、課題文型・グラフ型など出題形式別の使い方も加えました。総合型選抜を目指している高校生はもちろん、小論文を初めて書く人にも役立つ内容です。
総合型選抜対策アプリ「アオマル」では、志望理由書の添削・面接対策・自己分析など、合格に必要な対策をAIがサポートします。
小論文の基本構成「序論・本論・結論」とは何か
小論文には、必ず守るべき基本の構成があります。それが「序論・本論・結論」の3部構成です。この構造は、読み手(採点者)が論旨を追いやすくするためのものであり、どんなテーマの小論文でも共通して使えます。
パート | 役割 | 目安の字数(800字の場合) |
|---|---|---|
序論 | 問題提起・自分の立場を示す | 150〜200字 |
本論 | 根拠・具体例・反論への対応 | 450〜500字 |
結論 | 主張のまとめ・提言 | 100〜150字 |
序論は「この問いに対して、自分はこう考える」と宣言する場所です。本論は、その主張を支える根拠や具体例を展開するメインパートです。そして結論は、本論を踏まえたうえで主張を再確認し、締めくくる場所です。
多くの高校生が「何を書けばいいかわからない」と感じる理由の一つは、この3つのパートの役割が混乱しているためです。序論で結論を書いてしまったり、本論で話が脱線したりすることが起こりやすいです。テンプレートを使って型を意識することで、こうした混乱を防ぐことができます。
▶ 小論文の書き方【初心者向け】ゼロから始める基本ルール・手順・よくある失敗を徹底解説
穴埋め形式テンプレート:序論の書き方
序論のテンプレートは次のように使います。
【序論テンプレート】
> 近年、〇〇(テーマ・社会問題)が注目されている。この問題について、私は〇〇(自分の立場・主張)と考える。その理由として、〇〇(根拠の予告)が挙げられる。以下、詳しく述べる。
このテンプレートの骨格は「現状の提示→自分の立場の明示→根拠の予告」という3ステップです。特に重要なのは「自分の立場を明示する」ことです。小論文は感想文ではありません。「〜だと思います」ではなく、「〜と考える」「〜すべきである」「〜が必要だ」など、断定的な表現で立場を示すことが求められます。
【例文:テーマ「SNSと若者の心理」】
> 近年、SNSの普及により、若者のメンタルヘルスへの影響が社会問題となっている。この問題について、私はSNSの利用時間を自主的にコントロールする教育が必要だと考える。その理由として、過度な利用が自己肯定感の低下につながるという研究結果があること、また適切な利用方法を学ぶ機会が現状では不足していることが挙げられる。以下、詳しく述べる。
序論は短くても構いません。800字の小論文なら150〜200字程度を目安にしてください。長すぎると本論のスペースが削られてしまいます。
穴埋め形式テンプレート:本論の書き方
本論は小論文の中で最もボリュームが必要なパートです。ここでは「根拠→具体例→反論への対応」という流れで書くのが基本です。
【本論テンプレート(基本型)】
> まず、〇〇(根拠①)という点が挙げられる。〇〇(具体例・データ・体験)がその証拠である。
>
> また、〇〇(根拠②)という観点からも、〇〇(具体例・説明)と言える。
>
> 確かに、〇〇(反論・異なる意見)という考え方もある。しかし、〇〇(反論への反駁)であるため、やはり〇〇(自分の主張)が重要だと考える。
この「確かに〜しかし〜」の構文は、採点者に「多角的に考えられている」という印象を与えるためにとても有効です。反論を想定して答えることで、論の説得力が大きく増します。
▶ 小論文で反論・譲歩を書く方法|「確かに〜しかし」構文の使い方と例文を高校生向けに解説
【例文:テーマ「SNSと若者の心理」の本論】
> まず、SNSの過度な利用が自己肯定感の低下につながるという研究結果がある。アメリカの心理学研究(2019年)では、1日2時間以上SNSを利用する10代は、そうでない同世代と比較して抑うつ傾向が高いことが示されている。他者の「映える」投稿と自分の日常を比較することで、劣等感が生じやすくなるためだ。
>
> また、学校教育においてSNSの適切な利用方法を学ぶ機会がほとんどないという問題もある。スマートフォンは多くの中学生が所持しているにもかかわらず、使い方を体系的に教える授業は整備されていないのが現状だ。
>
> 確かに、SNSは友人とのつながりを深めたり、情報収集に役立てたりするメリットもある。しかし、メリットを活かすためにこそ、正しい使い方を学ぶ教育が不可欠であり、規制よりも教育による自律的なコントロールが長期的に有効だと考える。
本論では、「まず」「また」「さらに」「確かに」「しかし」などの接続表現を使うと、論の流れが読み手に伝わりやすくなります。
穴埋め形式テンプレート:結論の書き方
結論は「本論で述べたことをまとめ、主張を再確認する」場所です。新しい論点を出すのはNGです。
【結論テンプレート】
> 以上のことから、〇〇(主張の再確認)が重要だと考える。〇〇(社会・個人・制度などへの提言・展望)が実現されることで、〇〇(望ましい状態)につながるだろう。
【例文:テーマ「SNSと若者の心理」の結論】
> 以上のことから、SNSとの適切な関わり方を学ぶ教育の整備が急務だと考える。学校・家庭・行政が連携し、デジタルリテラシー教育を充実させることで、若者が自分自身の心を守りながらSNSを活用できる社会の実現につながるだろう。
結論は100〜150字程度でまとめるのが理想です。短くても、本論の内容を踏まえてしっかり締めくくることが大切です。
▶ 小論文の結論の書き方|まとめ方のコツ・NGパターン・例文を高校生向けに徹底解説
字数別テンプレート早見表|600字・800字・1200字の配分
「600字で書いてください」「1200字以内で論じなさい」など、志望校によって指定字数はさまざまです。字数が変わっても3部構成の骨格は同じですが、各パートに割り当てる字数の目安が変わります。以下の表で確認しておきましょう。
字数 | 序論の目安 | 本論の目安 | 結論の目安 | 配分比(序:本:結) |
|---|---|---|---|---|
600字 | 100〜120字 | 350〜380字 | 80〜100字 | 約2:6:1.5 |
800字 | 150〜200字 | 450〜500字 | 100〜150字 | 約2:6:1.5 |
1200字 | 200〜250字 | 750〜850字 | 150〜200字 | 約2:6.5:1.5 |
字数別のポイントを確認しましょう。
600字の場合:序論と結論を最小限に抑え、本論に集中するイメージです。根拠は1つに絞り、具体例を1〜2文でコンパクトに示します。「確かに〜しかし〜」の反論処理は1文程度でも構いません。字数が少ないぶん、主張の明確さが特に問われます。
800字の場合:最も標準的な設定です。根拠を2つ示し、「確かに〜しかし〜」の反論処理もしっかり入れられます。上で紹介したテンプレートをそのまま活用できます。
1200字の場合:本論を厚くできる分、根拠を3つ示すか、各根拠に対する具体例・データを丁寧に展開することが求められます。序論も少し充実させ、問題の背景や現状をより詳しく説明するとよいでしょう。また、本論内に小見出し的な段落を設けて「第一に」「第二に」「第三に」と整理すると読みやすくなります。
▶ 小論文400字の書き方|短い字数でも合格レベルに仕上げる構成・例文・時間配分を高校生向けに解説
自分の志望校の小論文が何字・どの形式かを把握したうえで練習するのが効率的です。アオマルでは志望校の出題傾向を踏まえたAI添削が受けられます。
出題形式別テンプレートの使い方|課題文型・グラフ型・テーマ型
総合型選抜の小論文は「テーマ提示型」だけではありません。「課題文読み取り型」や「グラフ・データ型」も頻出です。テンプレートの骨格は同じですが、各形式ごとに「序論の入り方」と「本論の材料の使い方」を少し変える必要があります。
テーマ型(テーマ提示型)
最も基本的な形式です。「〇〇について、あなたの考えを述べよ」という問いに対し、上で紹介した穴埋めテンプレートをそのまま使えます。
- 序論:テーマに関する現状・背景を1〜2文で示し、自分の立場を明示する
- 本論:自分の経験・知識・社会的事例から根拠を2つ展開し、反論処理を加える
- 結論:主張を再確認し、社会や個人への提言で締める
課題文読み取り型
課題文(論説文・新聞記事など)を読んだうえで意見を述べる形式です。総合型選抜では特に多く出題されます。
- 序論の変更点:「近年〜」の代わりに「筆者は〇〇と主張している。この見解について、私は〇〇と考える」という書き出しにする
- 本論の変更点:課題文の内容を根拠として引用・参照しながら自分の意見を展開する。「筆者の指摘するように〜」「課題文では〜とあるが、私は〜と考える」などの表現が使いやすい
- 結論の変更点:課題文の主張を踏まえたうえで自分の提言を示す
▶ 小論文【課題文型】の読み方完全ガイド|筆者の主張の読み取り・要約・マーキング術を高校生向けに徹底解説
チェックリスト(課題文型)
- [ ] 課題文の筆者の主張を序論で正確に言及できているか
- [ ] 本論で課題文の内容を引用または参照しているか
- [ ] 課題文の主張に対する自分の立場(賛成・反対・修正案)が明確か
- [ ] 課題文の言葉をそのままコピーせず、自分の言葉で言い換えているか
グラフ・データ読み取り型
グラフや統計データを見て、読み取れる内容をもとに意見を述べる形式です。
- 序論の変更点:「グラフから〜という傾向が読み取れる。この問題について、私は〇〇と考える」という書き出しにする
- 本論の変更点:グラフのデータを具体的な数字で引用し(「〇〇年に〇〇%に達している」など)、その背景・原因・対策を展開する
- 結論の変更点:データが示す課題に対する提言を述べる
チェックリスト(グラフ型)
- [ ] グラフの数値・傾向を序論または本論で具体的に引用しているか
- [ ] 数字の読み取りだけで終わらず、「なぜそうなっているか」の分析を加えているか
- [ ] グラフの出典・調査年などを意識して読み取れているか
- [ ] データをもとに自分の主張・提言につなげているか
総合型選抜の小論文に特有のポイント
総合型選抜(AO入試)の小論文は、一般的な小論文と比べていくつかの特徴があります。
志望理由や将来の目標と連動させる
総合型選抜では、小論文のテーマが志望学部の専門分野に関連していることが多いです。たとえば、医療系学部を志望する場合は「医療倫理」「地域医療の課題」などが出題されます。このとき、単なる一般論ではなく、「自分がその分野に関心を持った理由」や「将来どう関わりたいか」という視点を結論に盛り込むと、採点者に強い印象を残せます。
志望分野ごとに「結論で使いやすい一文の型」を以下にまとめました。自分の志望に合わせてアレンジしてみてください。
- 医療・看護系:「将来、〇〇(職種)として現場に立つ者として、〇〇(課題)に向き合い続けることが私の使命だと考える。」
- 教育系:「子どもたちの可能性を広げる教育者を目指す立場から、〇〇(提言)の実現に貢献したい。」
- 環境・理工系:「〇〇(専門技術・研究)を通じて、持続可能な社会の構築に具体的に関わっていきたい。」
- 社会学・福祉系:「社会の構造的な課題に向き合うために、〇〇(学問・実践)の知見を活かした〇〇(提言)が必要だと考える。」
- 経済・経営系:「ビジネスの力で〇〇(社会課題)を解決するという視点から、〇〇(提言)が有効な手段となりうる。」
これらの一文は、結論テンプレートの「提言・展望」の部分に組み込むと自然に使えます。志望理由書や面接と一貫した主張にすることで、総合型選抜全体の完成度が上がります。
▶ 【学部別】総合型選抜の対策まとめ|文学部・理工・経済・看護・教育系ごとに面接・小論文・書類の傾向と準備法を解説
採点基準を意識した書き方をする
総合型選抜の小論文では、「論理的思考力」「表現力」「テーマへの理解度」「独自性」などが評価されます。テンプレートを使いつつも、自分の言葉で具体的なエピソードや考えを加えることが高得点のカギです。
▶ 小論文の採点基準を徹底解説|採点者が見るポイント・減点項目・合格答案の条件【総合型選抜対応】
時事問題への対応力をつける
総合型選抜では、社会問題や時事的なテーマが出題されることも多いです。日頃からニュースに触れ、自分なりの意見を持つ習慣をつけておくと、テンプレートに当てはめる「内容」がスムーズに出てくるようになります。
▶ 小論文の時事問題対策|2025年頻出テーマ一覧・ニュースの読み方・書き方まで高校生向けに解説
テンプレートを使った練習ステップ
テンプレートは「知っている」だけでは意味がありません。実際に手を動かして練習することが上達への近道です。以下のステップで練習してみてください。
ステップ1:穴埋めシートを作る
上で紹介したテンプレートを紙やノートに書き写し、〇〇の部分だけ空欄にします。そこに自分の意見・根拠・具体例を書き込む練習をしましょう。最初はテーマを自分で選んで構いません。「スマホ依存」「環境問題」「少子化」など身近なテーマから始めると取り組みやすいです。
ステップ2:書いた文章を声に出して読む
書き終えたら、必ず声に出して読んでみてください。「読んでいて意味がわからない部分」や「接続がおかしい部分」は声に出すと気づきやすいです。論の流れが途切れていないか確認しましょう。
ステップ3:時間を計って書く練習をする
本番の小論文には制限時間があります。800字を60〜80分で書けるよう、タイマーを使って練習しましょう。最初はテンプレートを見ながらでOKです。慣れてきたら見ずに書けるようにしていきます。1200字の場合は90〜120分を目安に設定してみてください。
ステップ4:出題形式を変えて練習する
同じテーマでも「テーマ型→課題文型→グラフ型」と形式を変えて書いてみると、それぞれの形式でのテンプレートの使い方が身につきます。形式が変わっても骨格は同じだと実感できると、本番でどんな形式が出ても落ち着いて対応できます。
ステップ5:添削を受ける
自分で書いた答案は、必ず第三者に見てもらいましょう。先生・塾の講師・保護者など、論理的な文章に慣れている人に読んでもらうのが理想です。AIを使った添削サービスを活用するのも効果的な方法です。
▶ 小論文の練習方法完全ガイド|毎日できるトレーニング・独学での上達ステップを高校生向けに解説
▶ 小論文の添削は誰に頼む?無料・有料・AIサービスを徹底比較|頼み方のコツと注意点を高校生向けに解説
よくある失敗パターンと対処法
テンプレートを使っていても、陥りやすいミスがあります。代表的なものを確認しておきましょう。
失敗①:序論で結論を書きすぎる
序論では「自分の立場」を示しますが、「なぜそう思うか」の詳細は本論で書きます。序論で全部説明しようとすると、本論で書くことがなくなってしまいます。序論はあくまで「予告」です。
失敗②:本論に根拠がなく感想になっている
「〜だと思います」「〜な気がします」という表現が続く答案は、論文ではなく感想文です。「〜という研究がある」「〜という事例がある」「〜のデータが示すように」など、客観的な根拠を示す表現を意識しましょう。
失敗③:結論で新しい話題を出す
結論は「まとめ」の場所です。ここで新しい根拠や事例を持ち出すと、論の構成が崩れてしまいます。結論では「以上のことから」「このように」などの表現を使い、本論の内容を踏まえてまとめることを徹底してください。
失敗④:字数が足りない・オーバーする
テンプレートを使っていても、字数管理ができていないと減点になることがあります。序論・本論・結論それぞれの目標字数を事前に決めておき、書きながら調整する習慣をつけましょう。字数別の配分表(上のH2⑤参照)を活用してください。
失敗⑤:テンプレートそのままで自分の言葉がゼロになる
テンプレートを正確に埋めたのに点数が伸びない、という場合に多いのがこのパターンです。「近年、〇〇が注目されている」「以上のことから、〇〇が重要だ」という骨格だけで、中身が誰にでも書けるような一般論になってしまうと、採点者には「機械的な答案」と判断されます。テンプレートはあくまで「骨格」です。そこに自分が実際に見聞きした体験、調べて知った具体的なデータ、自分の志望分野への関心といった「肉」を加えることが、他の受験生との差をつける最大のポイントです。型を使いながらも、「この答案にしか書けない内容」を一箇所でも入れることを意識してみてください。
▶ 小論文の添削後の書き直し方完全ガイド|フィードバックの活かし方・修正の優先順位・繰り返し練習のコツを高校生向けに解説
まとめ
小論文の書き方テンプレートについて、序論・本論・結論の役割から穴埋め形式の具体的な型、例文、字数別配分、出題形式別の使い方、練習ステップまでを解説しました。
- 序論:テーマへの言及+自分の立場の明示+根拠の予告(800字なら150〜200字)
- 本論:根拠①②+具体例+「確かに〜しかし〜」の反論処理(800字なら450〜500字)
- 結論:主張の再確認+提言・展望(800字なら100〜150字)
- 字数別:600字・800字・1200字で配分比を調整する(上の早見表を活用)
- 形式別:テーマ型・課題文型・グラフ型でそれぞれ序論の入り方と本論の材料を変える
テンプレートはあくまで「型」です。型を使いながら、自分の言葉・自分の考えを肉付けしていくことが、説得力のある小論文を書く最短ルートです。まずは1つのテーマで穴埋め練習から始め、慣れてきたら字数や形式を変えてステップアップしていきましょう。テンプレートを使った答案をAIに添削してもらうことで、型の使い方が正しいかすぐに確認できます。アオマル無料トライアルで試してみてください。
アオマルでは、今回紹介した対策をAIと一緒に実践できます。まずは無料トライアルでお試しください。
この記事を書いているのは

坂本浩一 ❘ 東京大学卒・総合型選抜対策専門
東京大学卒。総合型選抜専門塾にて小論文・志望理由書・面接対策を中心に多数の受験生を指導。これまでに難関国公立・私立大学への合格者を多数輩出してきた。総合型選抜において重要なのは「表現力」ではなく「思考力と一貫性」であるという信念のもと、再現性のある指導を徹底。大学入試改革やAI活用にも精通し、現在は株式会社mugendAIにて総合型選抜対策AIの監修を担当。受験生が“本質的に考える力”を身につける支援を行っている。
