
総合型選抜で合格したら親がやること|入学手続・入学金の期限と一般選抜との関係
結論から言うと、お子さんが総合型選抜で合格したら、保護者が最初にやることは「入学手続の締切と納める金額を確かめ、期限内に入学金を納める段取りをつけること」です。締切は合格発表から2〜3週間ほどに設定されている大学が多く、専願で受けた場合は合格したら入学するのが原則なので、そのまま手続に進みます。一般選抜も受けるつもりなら、入学金を二重に払う可能性や、併願が認められているかを先に確かめておきましょう。
総合型選抜の合格発表は11月ごろから始まり、一般選抜の受験生がまだ勉強している時期に、入学金の支払いという大きな手続がやってきます。「合格の連絡は来たけれど、親は何をすればいいの?」「入学金はいつまでに、いくら用意すればいい?」「一般選抜も受けたいと言っているけれど、どうなるの?」と戸惑う保護者の方も多いはずです。
この記事では、総合型選抜で合格したお子さんの保護者の方に向けて、合格後1週間でやること、入学手続と入学金の期限の考え方、専願と併願の違い、一般選抜も受ける場合の注意点、合格から入学までの過ごし方を順番に解説します。
総合型選抜対策アプリ「アオマル」では、志望理由書の添削・面接対策・自己分析など、合格に必要な対策をAIがサポートします。お子さんが志望校を登録しておくと、受験スケジュールで合格発表や入学手続の日程を志望校ごとに確認でき、やることのリンクを保護者に共有することもできます。
総合型選抜で合格したら、親が最初の1週間でやること
合格後の最初の1週間で保護者がやることは、「書類を開いて締切と金額を確かめる」「お金の段取りをつける」「家族で入学の意思を確かめる」の3つです。この3つが済めば、あとは手続の書類をそろえて期限内に出すだけになります。
合格通知と入学手続の書類をその日のうちに確かめる
合格通知と一緒に、入学手続の案内(「入学手続要項」など)が届くか、大学の受験生用サイトで公開されます。最近は書類の郵送ではなく、Webで手続を進める大学も増えています。まずはお子さんと一緒に案内を開き、次の項目を確かめてください。
- 入学手続の締切日(入学金の納付期限と、書類の提出期限が別になっていることもあります)
- 納める金額と内訳(入学金だけか、授業料・施設費なども同時か)
- 支払い方法(銀行振込・コンビニ払い・クレジットカードなど)
- 提出する書類(誓約書、住民票の写し、写真など)
- 入学前課題やオリエンテーションの有無と日程
締切日は、家族全員が見るカレンダーにすぐ書き込んでおきましょう。期限を過ぎると合格が取り消しになる場合があるので、ここだけは保護者も一緒に把握しておくと安心です。
入学金と初年度の納付金を用意する段取りをつける
次に、締切までにいくら必要かを確かめ、支払いの段取りをつけます。総合型選抜は合格発表が11〜12月ごろと早いため、ボーナスの時期より前に支払いが来ることもあります。定期預金の解約や教育ローンの申込みには日数がかかるので、必要な場合は合格発表の直後に動き始めましょう。
お子さんと入学の意思を改めて確かめる
専願で受けた場合は、合格したら入学するのが原則です。一方、併願可の方式で受けていて、他の大学の結果や一般選抜も考えている場合は、「この大学に入学するか」「他も受けるか」を手続の締切までに家族で決める必要があります。結論を急がせる必要はありませんが、締切から逆算して「いつまでに決めるか」だけは先に決めておきましょう。
高校の先生への報告と、他の受験先の整理
合格したら、お子さんから担任や進路指導の先生に報告するのが基本です。推薦書を書いてもらっている場合や、他の大学の選考が進んでいる場合は、辞退の連絡が必要かどうかも先生に相談します。保護者が直接大学に連絡するよりも、まずは高校の先生と相談しながら進める方がスムーズです。
合格・不合格・補欠それぞれの場合に受験生本人がやることは、こちらの記事でまとめています。
▶ 総合型選抜 合格発表後にやること完全ガイド|合格・不合格・補欠の3パターン別アクションプラン
入学手続と入学金の期限はいつまで?
総合型選抜の入学手続の締切は、合格発表から2〜3週間ほどに設定されている大学が多いです。ただし、1週間程度と短い大学もあれば、一般選抜の結果が出るまで待てる仕組みがある大学もあり、大学・学部・年度によって異なります。必ずお子さんの志望校の募集要項と入学手続の案内で確かめてください。
入学手続の流れ(一般的な例)
大学によって細かな違いはありますが、合格から入学までのおおまかな流れは次のとおりです。
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時期の目安 | やること | 保護者が関わるポイント |
|---|---|---|
合格発表の当日〜数日 | 合格通知・入学手続の案内を確かめる | 締切日と金額を家族のカレンダーに書く |
合格発表から2〜3週間以内(大学により異なる) | 入学金(大学によっては授業料なども)を納め、書類を提出する | 支払い・振込の控えを保管する |
12月〜3月 | 入学前課題・入学前教育、二次手続(授業料など)がある大学はその納付 | 二次手続の締切も確かめる |
3月 | 高校を卒業する。住まいや通学の準備 | 一人暮らしの場合は部屋探し・引っ越しの手配 |
4月 | 入学式・オリエンテーション・履修登録 | - |
大学によっては、入学金を納める「一次手続」と、授業料などを納める「二次手続」に分かれていることがあります。一次手続だけ済ませて安心していると、二次手続の締切を見落とすことがあるので注意しましょう。合格発表の時期の全体像は、こちらの記事で確かめられます。
▶ 【2027年度版】総合型選抜の日程|合格発表日はいつ?出願〜入学手続の時期一覧
入学金はいくらくらい?(一般的な幅)
入学金は、私立大学では20万〜30万円程度のところが多く、国立大学は標準額が28万2,000円です。公立大学は、地域内の出身者かどうかで金額が変わることがあります。さらに、手続の時点で前期分の授業料や施設設備費などを一緒に納める大学もあり、その場合はまとまった金額になります。
金額は大学・学部・年度で異なるので、ここでの数字は目安として、実際の金額は必ず募集要項と入学手続の案内で確かめてください。受験料や対策費用など、総合型選抜にかかるお金の全体は、こちらの記事でまとめています。
▶ 総合型選抜の費用は総額いくら?受験料・入学金・塾代の相場と抑え方
入学金を払ったあとに辞退すると、返ってくる?
一般的に、入学金は入学を辞退しても返ってこないと考えておきましょう。授業料や施設費などを先に納めた場合は、決められた期日までに辞退を届け出れば返還される扱いの大学が多いものの、条件は大学ごとに決まっています。募集要項の「納付金の返還」や「入学辞退」の項目を必ず確かめてください。
受験スケジュールで合格発表と入学手続の日程を確かめる
複数の大学を受けている場合、合格発表日や入学手続の締切が大学ごとにバラバラで、家族の誰も全体を把握できていない、ということが起こりがちです。アオマルの「受験スケジュール」では、お子さんが志望校を登録すると、志望校ごとに出願期間・試験日・合格発表・入学手続・検定料の日程を見られ、カレンダー(月・一覧・タイムライン)で並べて確かめられます。
- やること(ToDo)のリンクを保護者に共有できる
- 毎週のやることを保護者にメールで通知できる
- 大学の日程以外に、家族で決めた「入学するかを決める日」なども自分で予定に追加できる
受験スケジュールは無料で使えます。入試情報は各大学の募集要項をもとにまとめたものなので、締切や金額の最新の内容は必ず募集要項で確かめてください。
専願と併願で、合格後に何が違う?
専願で合格した場合は入学するのが原則で、入学手続にそのまま進みます。併願可の方式で合格した場合は、入学手続の締切までに入学するかを決め、他の大学や一般選抜を受けるかを選べます。どちらの方式で受けたかによって、合格後に家族で考えることが大きく変わります。
専願:合格したら入学するのが原則
専願は、合格したら入学することを約束して出願する方式です。出願時に入学確約書の提出を求める大学もあります。国公立大学の総合型選抜は専願が多く、私立大学でも専願の方式は少なくありません。
専願で合格した後に入学を辞退すると、法律で禁止されているわけではありませんが、高校と大学の信頼関係に影響し、翌年以降の後輩の受験に影響するおそれもあります。家庭の事情が大きく変わったなど、やむを得ない事情がある場合は、まず高校の先生に相談してください。
併願可:他の大学の結果を待てるかは入学手続の締切しだい
併願可の方式で合格した場合でも、他の大学の結果が出る前に、この大学の入学手続の締切がきてしまうことがよくあります。その場合は「入学金を納めて入学の権利を確保しておくか」「辞退して他の大学に賭けるか」を決めることになります。
大学によっては、入学金だけ先に納めて、授業料などの納付を後の時期まで待てる制度(延納)を設けているところもあります。制度の有無と期限は大学ごとに違うので、募集要項で確かめましょう。
専願か併願かを確かめる方法
どちらの方式で受けたかが家族の間であいまいな場合は、出願時の募集要項の「出願資格」や「併願について」の欄、出願時に提出した書類(入学確約書など)を確かめてください。わからなければ、お子さんから高校の先生や大学の入試課に確認してもらいましょう。専願・併願のルールや大学ごとの例は、こちらの記事で詳しく解説しています。
合格後に一般選抜も受ける場合の注意点
総合型選抜で合格した後に一般選抜も受けるなら、「併願が認められているか」「入学金を二重に払う可能性があるか」「国公立の一般選抜を受けられるか」の3点を先に確かめてください。専願で合格している場合は、原則として一般選抜で他の大学に進むことはできません。
そもそも併願が認められているか
一般選抜を受けられるのは、基本的に併願可の方式で合格した場合です。専願で合格したのに一般選抜で他の大学を受けて、そちらに進もうとすると、先ほどの専願の辞退と同じ問題が起きます。まずは、受けた方式が併願可かどうかを確かめましょう。
入学金の二重払いになる可能性
一般選抜の合格発表は2月〜3月が中心で、総合型選抜の入学手続の締切はそれより前にきます。そのため、一般選抜でより志望度の高い大学をねらう場合でも、いったん総合型選抜で合格した大学に入学金を納めて「押さえ」にしておくことが多くなります。一般選抜で別の大学に合格して進学先を変えると、最初に納めた入学金は返ってこないのが一般的なので、入学金を2校分払う可能性があることを家族で理解しておきましょう。
「押さえとして入学金を払うか」は家庭の考え方によります。お子さんの第一志望はどこか、一般選抜でどこまでねらうか、二重払いになった場合に家計として許容できるかを、手続の締切より前に話し合っておくと迷わずに済みます。
国公立大学の一般選抜を受ける場合
国公立大学の総合型選抜や学校推薦型選抜に合格して入学手続を済ませると、他の国公立大学の一般選抜(前期日程・後期日程など)を受けても合格者にはならない、という扱いが一般的です。私立大学の一般選抜は受けられる場合が多いですが、詳しくは志望校の募集要項で確かめてください。
また、共通テストを使う一般選抜を考えている場合、共通テストの出願は秋に締め切られています。すでに出願しているかどうかで、合格後に取れる選択肢が変わるので、お子さんに確かめておきましょう。
一般選抜をやめるかどうかは、本人の気持ちを優先する
併願可で合格して、一般選抜でさらに上をねらうか、ここで受験を終えるかは、お子さん本人の気持ちを優先しましょう。保護者は、学費や二重払いの可能性といった「お金の条件」をはっきり伝える役割に徹すると、お子さんも判断しやすくなります。総合型選抜と一般選抜の併願の進め方は、こちらの記事で解説しています。
▶ 総合型選抜と一般選抜の併願戦略|両立スケジュール・勉強バランス・切り替えタイミングを徹底解説
合格から入学までの過ごし方(入学前課題・学習の継続)
合格から入学までの約4か月は、入学前課題をこなし、高校の勉強を続けて、無事に卒業することが一番大切です。周りがまだ受験勉強をしている時期なので、生活リズムを崩さないように見守りましょう。
入学前課題・入学前教育に取り組む
総合型選抜や学校推薦型選抜の合格者に、入学前課題を出す大学は少なくありません。レポート、課題図書の感想文、オンライン講座の受講、スクーリング(大学での事前授業)など内容はさまざまで、提出期限も決まっています。合格通知と一緒に届いた案内を見落とさないよう、お子さんと一緒に確かめてください。
高校の勉強を続け、卒業までの成績・出席を保つ
合格は「高校を卒業すること」が前提です。卒業できなければ入学できないので、3学期の定期テストや出席をおろそかにしないよう声をかけましょう。また、大学の授業についていくためにも、英語や、学部で使う数学・理科などの基礎は合格後も続けておくと、入学後に楽になります。
周りの受験生への配慮
クラスにはこれから一般選抜を受ける友人も多くいます。合格の報告や、受験が終わった解放感の出し方には配慮が必要だと、さりげなく伝えておくとよいでしょう。家庭でも、兄弟姉妹が受験生の場合などは同じ配慮が役立ちます。
奨学金・住まい・入学準備を進める
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を高校で予約申込みしている場合は、入学後に大学で手続(進学届の提出など)が必要です。一人暮らしをする場合は、部屋探しや引っ越し、家具・パソコンの準備なども、12月〜3月のうちに進めておきましょう。人気のエリアは一般選抜の合格者が決まる2〜3月に混み合うため、早めに合格した総合型選抜の家庭は余裕を持って動けます。
アオマルの受験スケジュールでは、大学の日程に加えて、こうした入学準備の予定も自分で追加して、やることにまとめておけます。毎週のやることを保護者にメールで通知する設定にしておくと、お子さんが一人で抱え込まずに済みます。
保護者向けのほかの記事もあわせてどうぞ。
▶ 子どもが「総合型選抜を受けたい」と言ったら|親が最初に確認する5つのこと
▶ 子どもの志望校が決まらないときの親の関わり方|聞き方・NGな言葉・決める時期
▶ 総合型選抜の面接練習で親ができること|家で面接官役をするときの質問リスト
総合型選抜の合格後についてよくある質問
総合型選抜で合格したら、入学手続はいつまでですか?
合格発表から2〜3週間ほどに締切を設けている大学が多いですが、1週間程度と短い大学もあります。入学金の納付期限と書類の提出期限が別の場合もあるので、合格通知と一緒に届く入学手続の案内や募集要項で必ず確かめてください。
総合型選抜で合格したあと、一般選抜は受けられますか?
専願で合格した場合は、原則として入学するので一般選抜で他の大学に進むことはできません。併願可の方式なら受けられますが、入学金を二重に払う可能性があります。国公立大学の総合型選抜に合格して入学手続をした場合は、国公立大学の一般選抜で合格者にならない扱いが一般的です。
入学金を払ったあとに辞退したら返金されますか?
入学金は返ってこないのが一般的です。授業料などを先に納めた場合は、期日までに辞退すれば返還される大学が多いものの、条件は大学ごとに決まっています。募集要項の「納付金の返還」の項目で確かめましょう。
合格から入学まで、子どもに何をさせればいいですか?
入学前課題があれば期限までに取り組むこと、高校の授業と定期テストを続けて卒業すること、英語など入学後に使う基礎の勉強を続けることの3つが中心です。保護者は、生活リズムが崩れないように見守り、入学準備の予定を一緒に立てるとよいでしょう。
まとめ:合格したら「締切」と「お金」を家族で先に確かめる
総合型選抜で合格したら、保護者がやることは次のとおりです。
- 合格通知と入学手続の案内をその日のうちに確かめ、締切日と金額を家族のカレンダーに書く
- 入学手続の締切は合格発表から2〜3週間ほどが多いが、大学・年度で異なるので募集要項で確かめる
- 入学金は私立で20万〜30万円程度、国立は標準額28万2,000円が目安。授業料なども同時に納める大学がある
- 専願で合格したら入学するのが原則。併願可なら、締切までに入学するかを家族で決める
- 一般選抜も受けるなら、併願の可否・入学金の二重払い・国公立の扱いを先に確かめる
- 入学までは、入学前課題・高校の卒業・基礎の勉強の継続を見守る
合格はゴールではなく、大学生活へのスタートです。お金や手続の段取りは保護者が支え、入学するかどうかや入学前の過ごし方はお子さん本人が決める、という分担を意識すると、親子ともに落ち着いて入学の日を迎えられます。受験期間を通した保護者の関わり方は、こちらの記事も参考にしてください。
▶ 総合型選抜で親(保護者)がやること|高1〜高3の時期別サポートとNG行動
▶ 【合格体験記・保護者編】総合型選抜で親は何をした?サポート内容・不安の乗り越え方をリアルに解説
これから後輩や兄弟姉妹が総合型選抜を受ける場合も、アオマルの受験スケジュールで志望校ごとの日程とやることを早めにまとめておくと、合格後の手続まで見通しを持って進められます。
アオマルでは、今回紹介した対策をAIと一緒に実践できます。まずは無料トライアルでお試しください。
この記事を書いているのは

藤堂誠 ❘ 総合型選抜対策専門塾講師
大学での入試・教育評価に関する知見をもとに、総合型選抜・学校推薦型選抜の対策を監修。志望理由書・小論文・面接において、大学側が重視する「学びへの意欲」「探究の一貫性」「将来像との接続」を踏まえた指導を行う。現在は株式会社mugendAIにて、受験生が自分の経験や関心を大学に伝わる形で整理できるよう、総合型選抜対策コンテンツの監修を担当している。