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子どもが「総合型選抜を受けたい」と言ったら|親が最初に確認する5つのこと

藤堂誠 ❘ 総合型選抜対策専門塾講師|

結論から言うと、お子さんが「総合型選抜を受けたい」と言ったら、反対も即答もせず、まず「評定と出願条件」「志望理由」「時期」「費用」「併願」の5つを一緒に確かめてください。この5つがそろえば、受けるかどうか、受けるならいつから何を準備するかが家族で判断できます。準備は高3の6月までに出願書類を仕上げるのが目安なので、話が出たらその週のうちに確かめ始めると安心です。

「総合型選抜ってAO入試のこと?」「推薦と何が違うの?」「一般選抜の勉強をやめて大丈夫?」と、保護者の方が戸惑うのは自然なことです。保護者世代の受験のころとは制度も名前も変わっていて、わからないことが多いのは当たり前です。

この記事では、お子さんから総合型選抜を受けたいと相談された保護者の方に向けて、総合型選抜の仕組みを短く説明したうえで、一般選抜との違いとリスク、親が最初に確認する5つのこと、口を出しすぎないコツを順番に解説します。

総合型選抜対策アプリ「アオマル」では、志望理由書の添削・面接対策・自己分析など、合格に必要な対策をAIがサポートします。志望校がまだ決まっていなくても、評定・出願条件・地域などから大学・学部を探すことができます。

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総合型選抜とは?(保護者向けに短く)

総合型選抜は、学力試験の点数だけでなく、志望理由書・面接・小論文・活動実績などから「その大学・学部で学ぶ意欲と適性があるか」を見る入試です。以前は「AO入試」と呼ばれていましたが、2021年度入試から今の名前に変わりました。

出願は9月以降、合格発表は11月以降と決められていて、一般選抜(1〜3月)より早く結果が出ます。選考の内容は大学・学部ごとに違い、書類審査と面接だけの大学もあれば、小論文やプレゼンテーション、共通テストを課す大学もあります。

学校推薦型選抜(いわゆる推薦入試)と違い、多くの場合は高校の校長の推薦がなくても出願できます。ただし、評定平均や英語資格などの出願条件を設けている大学もあるので、「誰でも受けられる」とは限りません。仕組みをもう少し詳しく知りたい場合は、こちらの記事をご覧ください。

▶ 総合型選抜とは?仕組み・選考の流れ・一般入試との違いを高校生向けにわかりやすく解説

一般選抜との違いと、総合型選抜のリスク

一般選抜との一番の違いは、「試験当日の点数」ではなく「高校生活で何をしてきたか、大学で何をしたいか」を書類と面接で伝える入試だという点です。そのぶん準備に時間がかかり、合否の基準が見えにくいというリスクがあります。

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比べる点

総合型選抜

一般選抜

主に見られること

志望理由・活動実績・面接・小論文など

学力試験の点数

出願・試験の時期

出願は9月以降、合格発表は11月以降

1月の共通テスト、2〜3月の個別試験

準備の中心

自己分析・志望理由書・面接・小論文

教科の勉強

合格後

専願なら入学するのが原則

複数の合格から選べる

保護者が知っておきたい3つのリスク

  • 合否の基準が見えにくい:点数で合否が決まるわけではないので、模試の判定のような目安がありません。準備をしても不合格になることはあります
  • 一般選抜の勉強が手薄になりやすい:夏休みを書類や面接の準備に使うため、不合格だった場合に一般選抜へ切り替える負担が大きくなります
  • 専願だと合格後に選べない:合格したら入学する約束で出願する方式では、後から別の大学に変えることは原則できません

一方で、早い時期に進学先が決まる、自分の興味や経験を評価してもらえる、志望理由を考える過程で将来をじっくり考えられる、といった良さもあります。リスクを知ったうえで「それでも受けたい理由」があるかを、次の5つで確かめていきましょう。一般選抜との違いをもっと詳しく比べたい場合は、こちらの記事が参考になります。

▶ 一般入試と総合型選抜どっちがいい?違いを徹底比較|学力・倍率・向いている人・選び方を高校生向けに解説

子どもが「受けたい」と言ったら親が最初に確認する5つのこと

最初に確認するのは、①評定と出願条件、②志望理由、③時期、④費用、⑤併願の5つです。①と③は事実の確認、②はお子さんの気持ちの確認、④と⑤は家族で決めることです。一度に全部聞き出そうとせず、1つずつ一緒に調べるつもりで進めてください。

確認1:評定と出願条件を満たしているか

まず確かめたいのは、受けたい大学の出願条件を満たしているかです。総合型選抜には、評定平均(例:3.5以上など)、英語資格・検定のスコア、特定の科目の履修などの条件を設けている大学があります。条件を満たしていなければ、どんなに意欲があっても出願できません。

評定平均は高1からの成績で決まるので、高3の途中から大きく上げることは難しいものです。お子さんの今の評定を通知表で確かめ、条件に届くかを早めに見ておきましょう。評定が条件に届かない場合でも、評定の条件がない大学・方式もあります。評定が気になる場合の考え方は、こちらの記事で解説しています。

あわせて、出願に必要な書類も確かめておきましょう。総合型選抜では、志望理由書のほかに、高校が発行する調査書、活動報告書、資格の証明書などを求める大学が多く、大学によっては高校の先生の推薦書が必要な方式もあります。調査書や推薦書は高校にお願いしてから受け取るまでに日数がかかるので、出願期間が近づいてから慌てないよう、早めに担任の先生に相談するよう声をかけてください。

▶ 総合型選抜は評定平均が低くても合格できる?評定3.0・3.5別の対策と逆転合格戦略を徹底解説

志望校がまだはっきりしない場合は、アオマルの「志望校を見つける」が使えます。お子さんが興味のあるテーマ(3つまで)・地域・評定・共通テストや資格の要否・入試方式(総合型選抜・学校推薦型選抜・一般選抜など)を入れると、条件に合う大学・学部がおすすめとして表示され、「気になる」に保存できます。志望校が決まっていなくても使え、興味がはっきりしないときは自己分析から探すこともできます。

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確認2:なぜその大学・学部なのか(志望理由)

次に、「なぜ総合型選抜で、なぜその大学・学部なのか」をお子さんの言葉で聞いてみてください。総合型選抜は志望理由書と面接で「その大学で何を学びたいか」を問われる入試なので、ここが答えられるかどうかが準備の出発点になります。

この段階では、きれいな答えである必要はありません。「高校の探究で調べたテーマを大学でも続けたい」「オープンキャンパスで聞いた授業が面白かった」など、きっかけが言えれば十分です。逆に「一般選抜の勉強をしなくて済みそうだから」「友達が受けるから」という理由だけなら、志望理由書を書く段階で手が止まりやすいので、一緒に理由を掘り下げてみましょう。

保護者は「聞き役」に徹するのがコツです。小さいころ夢中になっていたこと、家族から見たお子さんの長所などを話してあげると、自己分析の材料になります。

▶ 総合型選抜の自己分析で親を活用しよう|聞くべき質問例と関わり方を解説

確認3:いつまでに何を準備すればいいか(時期)

3つ目は時期です。総合型選抜は9月以降に出願が始まるので、志望理由書などの出願書類は高3の6月までに下書きを終え、7〜8月に仕上げと面接・小論文の対策をするのが目安です。高2の冬までに自己分析と志望校の候補探しを始めておくと、高3の春から書類づくりに集中できます。

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時期の目安

お子さんがやること

保護者が関わるポイント

高2の冬〜高3の4月

自己分析・志望校探し・オープンキャンパス

オープンキャンパスの日程・交通手段の相談に乗る

高3の5〜6月

志望理由書の下書き・活動実績の整理

書類の「読者」として感想を伝える

高3の7〜8月

書類の仕上げ・面接・小論文の対策

面接練習の相手になる

高3の9〜10月

出願・一次選考・二次選考

検定料の支払い・書類の郵送を手伝う

高3の11〜12月

合格発表・入学手続

入学金の支払い

出願期間や合格発表の時期は大学ごとに違うので、志望校が決まったら募集要項で必ず確かめてください。日程の全体像と、学年ごとにやることは、こちらの記事で詳しく解説しています。

▶ 【2027年度版】総合型選抜の日程|合格発表日はいつ?出願〜入学手続の時期一覧

▶ 総合型選抜でやるべきこと|高1・高2・高3別にいつから何をするか学期ごとに解説

志望校がいくつか決まったら、アオマルの「受験スケジュール」に登録しておくと、志望校ごとの出願期間・試験日・合格発表・入学手続・検定料の日程と、出願までの「やること」をまとめて見られます。出願条件(評定・履修科目など)をいくつ満たしているかや、自分で用意する出願書類も志望校ごとに表示されます。お子さんの「やること」のリンクを保護者に共有したり、毎週のやることを保護者にメールで通知したりできるので、家族で全体の流れを共有しやすくなります。志望校検索と受験スケジュールは無料で使えます。入試情報は募集要項をもとにまとめたものなので、最新の内容は募集要項で確かめてください。

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確認4:費用はどのくらいかかるか

4つ目は費用です。総合型選抜でかかるお金は、「出願の検定料」「対策の費用」「合格後の入学金」の3つに分けて考えると整理しやすくなります。

  • 検定料:1校あたり3万5,000円前後が一般的です。複数校を受けると、その分かさみます
  • 対策の費用:参考書やアプリで独学するか、添削サービスや塾を使うかで大きく変わります
  • 入学金:私立大学で20万〜30万円程度が多く、総合型選抜は合格発表が11〜12月ごろなので、一般選抜より早い時期に支払いがきます

このほか、オープンキャンパスや試験会場までの交通費・宿泊費もかかります。金額は大学・年度によって異なるので、実際の金額は募集要項で確かめてください。塾に通うかどうかを含めた費用の考え方は、こちらの記事で詳しく比べています。

▶ 総合型選抜の費用は総額いくら?受験料・入学金・塾代の相場と抑え方

確認5:併願と一般選抜をどうするか

5つ目は、他の大学や一般選抜と組み合わせるかです。総合型選抜には、合格したら入学する「専願」と、他の大学も受けられる「併願可」の方式があり、大学・方式ごとに決まっています。専願の場合は、第一志望の大学で受けるのが基本です。

また、総合型選抜で不合格になった場合に備えて、一般選抜の勉強をどこまで続けるかも決めておきましょう。総合型選抜の結果が出る11〜12月から一般選抜までは時間が短いので、基礎の勉強は止めない、という方針にしておくと安心です。併願の考え方は、こちらの記事が参考になります。

▶ 総合型選抜 併願は何校受ける?専願違反リスク・一般選抜との組み合わせ・戦略を徹底解説

▶ 総合型選抜と一般選抜の併願戦略|両立スケジュール・勉強バランス・切り替えタイミングを徹底解説

相談された時期によって、親が優先することは変わる

「受けたい」と言われた時期が高1・高2なら評定と志望校探しを優先し、高3の春以降なら出願条件と書類の締切の確認を優先します。残り時間によって、最初に確かめる順番を変えると話がスムーズです。

高1・高2で相談された場合

高1・高2のうちに相談されたなら、時間には余裕があります。この時期に保護者が意識したいのは、評定を落とさないことと、興味のある分野を広げることです。評定は高1からの成績で決まるので、定期テストを大切にするよう声をかけましょう。部活や探究、ボランティアなど、本人が本気で取り組んでいる活動は、そのまま活動実績や志望理由の材料になります。

オープンキャンパスは高2のうちにいくつか参加しておくと、志望理由を具体的に書きやすくなります。志望校の選び方は、お子さん向けのこちらの記事が参考になります。

▶ 総合型選抜の志望校の選び方・決め方|高校の偏差値は関係ある?5つの判断軸

高3の春以降に相談された場合

高3の春以降に相談された場合は、まず受けたい大学の出願条件と出願期間を確かめ、志望理由書の下書きにすぐ取りかかれるかを見ます。出願の1か月前には書類がほぼ完成している状態が理想なので、9月出願の大学なら、遅くとも夏休みの前半には下書きを終えておきたいところです。

時間が限られている場合は、志望理由書→面接→小論文の順に優先順位をつけ、受ける大学の数を絞るのも一つの方法です。志望理由書の書き始めの時期と手順は、こちらの記事で解説しています。

▶ 志望理由書はいつから書き始める?いつ書く?下書きの手順と時期別スケジュール

親が口を出しすぎないコツ

保護者の役割は、お子さんの代わりに決めたり書いたりすることではなく、確認と環境づくりを手伝うことです。総合型選抜は本人の言葉で志望理由を語る入試なので、親が前に出すぎると、面接で本人の言葉が出てこなくなってしまいます。

「反対」から入らず、まず理由を聞く

「総合型選抜は楽をしたいだけでは?」と感じても、最初に否定すると、お子さんは相談しにくくなります。まずは「どうして受けたいと思ったの?」と理由を聞き、この記事の5つを一緒に確かめる姿勢で話を進めましょう。心配な点は、5つを確かめる中で具体的に伝えれば十分です。

志望理由書は「読者」として感想を伝える

志望理由書を保護者が書き直してしまうと、本人の言葉ではなくなり、面接で深く聞かれたときに答えられなくなります。保護者は「読んでわかりにくいところ」「もっと聞きたいところ」を伝える読者役にとどめましょう。

▶ 総合型選抜で親(保護者)がやること|高1〜高3の時期別サポートとNG行動

締切とお金の管理は、保護者が手伝いやすい

一方で、検定料や入学金の支払い、書類の郵送、オープンキャンパスへの移動など、保護者が手伝った方がスムーズな場面もあります。お子さんのやることを共有してもらい、「今週は何があるか」を把握しておくだけでも、締切の直前に慌てずに済みます。

結果がどうであっても味方でいる

総合型選抜は自分自身を評価される入試なので、不合格になると「自分が否定された」と感じやすいものです。結果が出る前から「どちらでも応援している」と伝えておくと、お子さんは安心して挑戦できます。保護者の関わり方全体は、こちらの記事でまとめています。

▶ 総合型選抜で親(保護者)がやること|高1〜高3の時期別サポートとNG行動

保護者向けのほかの記事もあわせてどうぞ。

▶ 子どもの志望校が決まらないときの親の関わり方|聞き方・NGな言葉・決める時期

▶ 総合型選抜の面接練習で親ができること|家で面接官役をするときの質問リスト

▶ 総合型選抜で合格したら親がやること|入学手続・入学金の期限と一般選抜との関係

子どもが総合型選抜を受けたいと言ったときのよくある質問

総合型選抜は一般選抜より受かりやすいのですか?

一概には言えません。学力試験の比重が小さいぶん、志望理由書・面接・小論文などで大学が求める学生像に合っているかを見られるので、準備が足りなければ不合格になります。倍率も大学・学部によって大きく違うので、志望校の過去の入試結果を確かめてください。

総合型選抜を受けると、一般選抜は受けられなくなりますか?

受けられなくなるわけではありません。不合格だった場合や、併願可の方式で受けた場合は、一般選抜も受けられます。ただし専願で合格した場合は入学するのが原則なので、一般選抜で他の大学に進むことは原則できません。

評定が足りないかもしれません。それでも受けられますか?

評定の条件がない大学・方式もあるので、受けられる場合はあります。まずは通知表で今の評定を確かめ、受けたい大学の募集要項で出願条件を確認しましょう。条件を満たさない場合は、条件のない大学を探す、一般選抜と組み合わせる、といった選択肢を一緒に考えてください。

高3の夏から総合型選抜を受けたいと言われました。間に合いますか?

受ける大学の数を絞り、志望理由書→面接→小論文の順に優先して準備すれば間に合うことはあります。まずは出願条件を満たしているかと出願期間を確かめ、出願の1か月前に書類が完成するように逆算して予定を立てましょう。

塾に通わせないと合格は難しいですか?

塾に通わずに合格する人もいます。学校の先生に添削や面接練習をお願いする、添削サービスやアプリを使うなど方法はさまざまです。お子さんが一人で計画を立てて進められるか、費用をどこまでかけられるかで選ぶとよいでしょう。たとえばアオマルは無料で全9機能を各2回まで試せて、小論文添削や面接練習が使い放題のプランでも月4,000円(税込)です。

まとめ:まずは5つを一緒に確かめるところから

お子さんが「総合型選抜を受けたい」と言ったら、反対も即答もせず、次の5つを一緒に確かめましょう。

  1. 評定と出願条件:受けたい大学の条件を満たしているか、通知表と募集要項で確かめる
  2. 志望理由:なぜその大学・学部なのかを、お子さんの言葉で聞く
  3. 時期:出願書類は高3の6月までに下書き、7〜8月に仕上げと面接・小論文の対策
  4. 費用:検定料・対策費・入学金を分けて考え、入学金は11〜12月ごろに必要になる
  5. 併願:専願か併願可か、一般選抜の勉強をどこまで続けるかを決める

総合型選抜は、お子さんが自分の興味や将来をじっくり考えるきっかけにもなる入試です。保護者は、決めるのも書くのもお子さん本人に任せ、確認と締切・お金の管理を支える役に回ると、親子ともに無理なく進められます。保護者の体験談はこちらも参考にしてください。

▶ 【合格体験記・保護者編】総合型選抜で親は何をした?サポート内容・不安の乗り越え方をリアルに解説

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この記事を書いているのは

藤堂誠 ❘ 総合型選抜対策専門塾講師

大学での入試・教育評価に関する知見をもとに、総合型選抜・学校推薦型選抜の対策を監修。志望理由書・小論文・面接において、大学側が重視する「学びへの意欲」「探究の一貫性」「将来像との接続」を踏まえた指導を行う。現在は株式会社mugendAIにて、受験生が自分の経験や関心を大学に伝わる形で整理できるよう、総合型選抜対策コンテンツの監修を担当している。

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